NY為替見通し=ドル円、150円台で明日の米小売売上高待ちか

 本日これまでのドル円は時間外の米長期金利の低下や日本当局の要人らの円安けん制発言も手がかりに上値の重い動きとなるも、下押しは150.35円にとどめ150円半ばで下値の堅い動き。昨日の予想を上回った1月米消費者物価指数(CPI)の余韻が残されている。

 昨日の1月米CPIは予想を上回り、米利下げ観測の後退を更に後押しする結果となった。米CPIの結果を受けて、フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、3月利下げの確率はゼロ、5月は3割超、6月は約5割という見方が織り込まれ、利下げ開始時期への思惑は先延ばしされている。「米利下げは当面ない」との見方が強まっており、一部では「利上げサイクルは終了していない可能性」の声も聞かれている。3月か4月会合で日銀がマイナス金利の解除に踏み切るとの見方が強まっているが、利上げ姿勢を強めるとは見込まれていない。日米金利差を意識したドル円の底堅い動きが続きそうだ。

 本日はNYタイムでバー米連邦準備理事会(FRB)副議長の発言機会があり注目したいが、主な経済指標の発表は予定されておらず、米長期金利の動向を睨みながら明日の1月米小売売上高待ちとなりそうだ。ドル円は昨年11月以来の150円大台を回復し、日本当局の円買い介入への懸念が再燃している。本日も神田財務官や林官房長官から円安けん制の発言が伝わっている。

・想定レンジ上限
 ドル円は昨日の高値150.89円や昨年11月16日の高値151.43円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円は5日移動平均線149.86円や昨日の安値149.27円が下値めど。

(金)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。