28日香港株=続伸して始まるか、中国のハイテク金融支援が材料

 28日の香港市場は続伸して始まるか。中国政府が金融面からハイテク振興を強化するとの期待が強まり、買いが先行すると予想する。中国人民銀行(中央銀行)は27日、中国指導部が昨年10月に開いた中央金融工作会議の方針に従い、ハイテクやグリーン化、デジタルなどの5大重要分野への資金支援を拡大すると明らかにした。また、27日の米ハイテク株高も投資家心理を支えるだろう。

 もっとも、前日のハンセン指数終値は昨年12月29日以来およそ2カ月ぶりの高値だっただけに、いったん利益を確定する売りが出やすい。一巡後は上値の重い展開がありそうだ。香港の2024年度(2024年4月-25年3月)予算案がきょう発表される上、中国の2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)と米国の1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を29日に控え、次第に様子見ムードが広がる可能性がある。

 27日のNY株式相場はダウ平均が続落した一方、ハイテク株主体のナスダック総合は3営業日ぶりに反発した。注目のインフレ指標の発表を木曜日に控える中、決算発表や経済指標をにらんで方向感を欠いた展開となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、新エネルギー車メーカーの理想汽車(02015)とBYD(01211)、中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)、英金融大手のHSBC(00005)、オンラインゲームのネットイース(09999)が香港終値を上回った半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)が下回って終えた。
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