ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、3日ぶり反落

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は150.05円と前営業日NY終値(150.53円)と比べて48銭程度のドル安水準だった。米長期金利の低下などを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。2月米ISM非製造業景況指数が52.6と予想の53.0を下回り、1月米製造業新規受注が前月比3.6%減と予想の2.9%減より弱い内容だったことが伝わると全般ドル売りが活発化し、前日の安値149.84円を下抜けて一時149.71円まで値を下げた。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、ポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。
 米長期金利の低下が一服すると150.23円付近まで下げ幅を縮める場面もあったが、戻りは限定的だった。ダウ平均が一時530ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが入り149.84円付近まで押し戻された。

 ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0857ドルと前営業日NY終値(1.0856ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。米ISM非製造業景況指数の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0876ドルと日通し高値を付けたものの、そのあとは米長期金利の低下幅縮小に伴って1.0849ドル付近まで押し戻された。
 もっとも、7日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に積極的な取引は手控えられたため、狭い範囲での動きにとどまった。今日の安値は1.0841ドルで値幅は0.0035ドル程度だった。

 ユーロ円は3日ぶりに反落。終値は162.91円と前営業日NY終値(163.42円)と比べて51銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落をきっかけに円買い・ユーロ売りが先行。米国株安に伴うリスク回避の売りが出ると5時30分過ぎに一時162.61円と本日安値を付けた。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは行って来いの展開。対ドルで一時6万9191ドル前後、対円で1034万円台と史上最高値を更新したものの、最高値を更新した達成感から利益確定目的の売りが膨らむと失速した。対ドルでは一時5万9317ドル前後、対円では900万円台まで急落した。

本日の参考レンジ
ドル円:149.71円 - 150.55円
ユーロドル:1.0841ドル - 1.0876ドル
ユーロ円:162.61円 - 163.45円

(中村)
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