ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、146.49円まで下落

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は一転下落。24時時点では146.88円と22時時点(147.22円)と比べて34銭程度のドル安水準だった。米労働省が発表した2月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比27.5万人増と予想の20.0万人増を上回ったことが伝わると、当初はドル買いで反応し一時147.45円付近まで値を上げた。
 ただ、前月の数値が35.3万人増から22.9万人増に大幅に下方修正されたほか、失業率が3.9%と予想の3.7%より弱い内容となり、平均時給が前月比0.1%上昇/前年比4.3%上昇と予想の前月比0.3%上昇/前年比4.4%上昇を下回ったことからすぐに失速した。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げが意識される中、ドル全面安の展開になると一時146.49円と2月2日以来の安値を更新した。

 ユーロドルは伸び悩み。24時時点では1.0958ドルと22時時点(1.0932ドル)と比べて0.0026ドル程度のユーロ高水準だった。米雇用統計発表直後に一時1.0921ドルと日通し安値を付けたものの、FRBの早期利下げ観測が高まる中、一転ドル売りが優勢になるとすぐに持ち直した。22時40分頃に一時1.0981ドルと1月12日以来の高値を付けた。
 ただ、上値は限定的だった。「欧州中央銀行(ECB)当局者らは初回利下げについて6月を圧倒的に支持している」との一部報道が伝わり、ECBの利下げも意識されたようだ。なお、「依然として4月利下げ開始を主張する一部当局者の支持を得るために、7月に2回目の利下げを行うという案も浮上している」という。

 ユーロ円はもみ合い。24時時点では160.96円と22時時点(160.95円)と比べて1銭程度のユーロ高水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:146.49円 - 148.12円
ユーロドル:1.0921ドル - 1.0981ドル
ユーロ円:160.62円 - 162.17円


(中村)
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