NY株見通しー利下げ見通しを巡り2月CPIに注目

 今晩は米2月消費者物価指数(CPI)に注目。昨日は火曜日の米2月消費者物価指数(CPI)や木曜日の米2月生産者物価指数(PPI)の発表を控え、ハイテク株を中心に様子見姿勢が強まった。ダウ平均は46.97ドル高(+0.12%)と小幅に反発した一方、S&P500が0.11%安、ナスダック総合が0.41%安とともに2営業日続落した。足もとのAIラリーをけん引してきたエヌビディアは先週金曜日に5%超下落し、一日の下落率は昨年5月以来の大きさとなったが、昨日も2.00%安と続落した。引け後の動きではオラクルが時間外で14%超の急伸。クラウド部門の売上高が12%増と好調だった。

 今晩は今後の金融政策の見通しを巡り、寄り前に発表される米2月CPIに注目が集まる。先月13日に発表された1月CPIは予想を上回る強い結果となり、早期利下げ期待の後退につながった。2月CPIの市場予想は前月比+0.4%、前年比+3.1%で、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数は前月比+0.3%、前年比+3.7%と、それぞれ1月の+0.4%、+3.9%から鈍化が見込まれている。予想通りにコアCPIの伸びが鈍化すれば足もとで利益確定売りが強まったハイテク株を中心に反転が期待される一方、予想比上振れとなれば、利下げ期待の後退が相場の重しとなることが警戒される。

 今晩の米経済指標・イベントは2月CPIのほか、2月NFIB中小企業楽観度指数、米10年債入札など、企業決算は寄り前にアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドが発表予定(執筆:3月12日、14:00)
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