ロンドン為替見通し＝3月トルコ製造業PMIや与党敗北を受けたリラ相場に要注目か

　本日のロンドン為替市場のユーロドルは、イースターマンデーのため主要な欧州市場が休場のため動意に乏しい展開が予想される。

　ユーロドルは材料難の中で、NYカットオプション（2日：1.0800ドル、4日：1.0790ドル、1.0785ドル）が値動きを抑制する展開が予想される。

　欧州市場の注目ポイントは、トルコの地方選で与党が敗北したことを受けたトルコリラの動向となり、3月トルコ製造業PMIにも警戒しておきたい。

　週末31日に行われたエルドアン・トルコ大統領にとっての事実上の信任投票となった地方選での敗北は、政治的な大打撃となった。トルコ地方選では、最大都市イスタンブールと首都アンカラの市長選では、ともに野党・共和人民党（CHP）の現職候補が勝利した。

　強権的なエルドアン大統領の国政与党、公正発展党（AKP）は、前回2019年も両市長選で敗北しており、今回は高水準のインフレが続く中、年金引き上げや賃上げなどが追いつかず、エルドアン政権の経済運営に対する国民の不満が反映されたことになる。


想定レンジ上限
・ユーロドル：1.0856ドル（日足一目均衡表・転換線）
・ユーロ円：164.82円（3/22高値）
・トルコリラ円：4.75円（3/21高値）

想定レンジ下限
・ユーロドル：1.0695ドル（2/14安値＝年初来安値）
・ユーロ円：162.79円（日足一目均衡表・基準線）
・トルコリラ円：4.54円（3/12・13安値）


（山下）