ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、3日ぶり小反落

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに小反落。終値は151.76円と前営業日NY終値(151.82円)と比べて6銭程度のドル安水準だった。政府・日銀による為替介入への警戒感が根強い中、「日銀は今月25-26日に開く金融政策決定会合で、2024年度の物価見通しの上方修正を議論する公算が大きい」との一部報道が伝わると、円買い・ドル売りが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.35%台まで低下したことも相場の重しとなり、23時30分過ぎに一時151.57円と日通し安値を付けた。
 ただ、米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が高まる中、押し目を拾いたい向きは多く下押しは限定的だった。前日の安値151.57円が目先サポートとして働いた面もあり、引けにかけては151.79円付近まで下げ渋った。市場では「3月米消費者物価指数(CPI)の発表を明日に控えて、やや神経質な動きとなった」との声が聞かれた。

 ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0857ドルと前営業日NY終値(1.0859ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢になると22時30分過ぎに一時1.0885ドルと日通し高値を付けたものの、ユーロ円の下落をきっかけにユーロ売り・ドル買いが出ると、4時過ぎに1.0848ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は3日ぶりに小反落。終値は164.80円と前営業日NY終値(164.86円)と比べて6銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの上昇につれた買いが入ると22時前に一時165.17円と日通し高値を付けたものの、3月20日に付けた2008年以来の高値165.35円がレジスタンスとして働くと失速した。高く始まったダウ平均が一時320ドル超下落した場面ではリスク回避の円買いも入り、24時前には164.55円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:151.57円 - 151.93円
ユーロドル:1.0848ドル - 1.0885ドル
ユーロ円:164.55円 - 165.17円

(中村)
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