ニューヨーク外国為替市場概況・20日 ドル円、3日続伸

 20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は156.26円と前営業日NY終値(155.65円)と比べて61銭程度のドル高水準だった。このところ米連邦準備理事会(FRB)高官らが早期利下げに慎重な見方を示す中、米長期金利の指標である米10年債利回りが4.45%台まで上昇すると円売り・ドル買いが優勢となった。政府・日銀による為替介入への警戒が後退していることも相場の支援材料となり、5時前には一時156.30円と日通し高値を更新した。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「インフレ目標の2%に到達すると確信できるまでまだ時間がかかる」と述べたほか、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「インフレ率が2%に向けて低下していることをまだ確信せず」などと発言。また、ジェファーソンFRB副議長は「4月のインフレ指標は鈍化したものの、インフレが目標の2%に持続的に回帰しつつあるとは断言できない」と述べた。

 ユーロドルは小反落。終値は1.0857ドルと前営業日NY終値(1.0869ドル)と比べて0.0012ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)が6月にも利下げに動くとの見方が強まる中、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時1.0854ドルと日通し安値を付けた。前週末の安値1.0836ドルがいったんはサポートとして意識されると2時30分前に1.0871ドル付近まで下げ渋ったものの、戻りは鈍かった。

 ユーロ円は3日続伸。終値は169.65円と前営業日NY終値(169.17円)と比べて48銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが優勢になると、4時前に一時169.78円と日通し高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:155.48円 - 156.30円
ユーロドル:1.0854ドル - 1.0884ドル
ユーロ円:168.99円 - 169.78円

(中村)
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