ニューヨーク外国為替市場概況・30日 ドル円、3日ぶり反落

 30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は156.82円と前営業日NY終値(157.64円)と比べて82銭程度のドル安水準だった。米商務省が発表した1-3月期米国内総生産(GDP)改定値は前期比年率1.3%増と市場予想通りの結果となったが、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.6%上昇と予想の3.7%上昇を下回ると、全般ドル売りが先行した。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.54%台まで低下したことも相場の重しとなり、一時156.38円と日通し安値を更新した。
 ただ、一目均衡表基準線が位置する156.02円が目先サポートとして働くと下げ渋った。5時過ぎには156.88円付近まで下値を切り上げた。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「金融政策が景気抑制的であるという十分な証拠ある」と述べたほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「7月に利下げは予想しないが、データが裏付けるなら利下げは検討する」「適切なら9月の利下げあり得る」などと語った。

 ユーロドルは反発。終値は1.0832ドルと前営業日NY終値(1.0801ドル)と比べて0.0031ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢になると一時1.0845ドルと日通し高値を付けた。低調な米経済指標が相次いだこともドル売りを誘った。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.63まで低下した。

 ユーロ円は続落。終値は169.86円と前営業日NY終値(170.28円)と比べて42銭程度のユーロ安水準。ただ、NY市場に限れば169円台半ばから後半でのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:156.38円 - 157.67円
ユーロドル:1.0788ドル - 1.0845ドル
ユーロ円:169.07円 - 170.35円

(中村)
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