ニューヨーク外国為替市場概況・28日 ドル円、反発

 28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は157.17円と前営業日NY終値(156.88円)と比べて29銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標である米10年債利回りが4.44%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。22時30分前に一時156.59円と日通し安値を付けた。
 ただ、5月米消費者信頼感指数が102.0と予想の95.9を上回ったことが分かると買い戻しが優勢に。この日実施された米2年債と5年債の入札が低調な結果だったことが伝わると、米10年債利回りが4.55%台まで一転上昇。全般ドル買いが活発化し、5時30分過ぎには一時157.20円と日通し高値を更新した。

 ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0857ドルと前営業日NY終値(1.0859ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0889ドルと日通し高値を付けたものの、16日の高値1.0895ドルがレジスタンスとして意識されると失速。良好な米経済指標や低調な米国債入札をきっかけに米長期金利が上昇に転じたことも相場の重しとなり、4時前に一時1.0855ドルとオセアニア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
 ただ、下押しも限定的だった。クノット・オランダ中銀総裁が「政策金利はゆっくりと、しかし徐々に、より緩和的な水準へと移行するだろう」と述べたことで、「欧州中央銀行(ECB)による利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方が強まったことも相場を下支えした。

 ユーロ円は3日続伸。終値は170.63円と前営業日NY終値(170.34円)と比べて29銭程度のユーロ高水準。22時30分過ぎに一時170.31円付近まで下押ししたものの、オセアニア時間に付けた日通し安値170.28円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。「ECBによる利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方が強まったことも相場の支援材料となり、2時30分過ぎには一時170.80円と4月29日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:156.59円 - 157.20円
ユーロドル:1.0855ドル - 1.0889ドル
ユーロ円:170.28円 - 170.80円

(中村)
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