ロンドン為替見通し=5月ユーロ圏HICPを見極めた後は月末ロンドン・フィキシングの特殊玉に要警戒か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値を見極めた後は、月末のロンドン・フィキシングでの特殊玉に警戒しながらの相場展開が予想される。

 ユーロ圏の5月の消費者物価指数(HICP)は前年比+2.5%と4月の同比+2.4%からの上昇が予想されており、欧州中央銀行(ECB)が注目しているコアインフレ率の予想は同比+2.7%で、昨年7月以降で初めて低下が止まったと見込まれている。

 しかしながら、6月6日の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げ開始は、規定路線となりつつあるものの、5月のユーロ圏のインフレ率が予想以上に上昇していた場合は、レーンECB理事のタカ派的な見解「ECBは来月に利下げを開始する方向だが、2024年末までは景気抑制的な政策を維持する必要がある」が材料視されるのかもしれない。

 本日は、15時にブイチッチ・クロアチア中銀総裁、17時30分にパネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事の講演が予定されているものの、ブラックアウト期間に入っているので金融政策に関する発言は見込まれていない。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0889ドル(5/28高値)
・ユーロ円:170.80円(5/28・29高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0773ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:169.07円(5/30安値)


(山下)
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