欧州マーケットダイジェスト・31日 株高・円安
(31日終値:1日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=157.22円(31日15時時点比△0.42円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.53円(△0.88円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0847ドル(△0.0027ドル)
FTSE100種総合株価指数:8275.38(前営業日比△44.33)
ドイツ株式指数(DAX):18497.94(△1.15)
10年物英国債利回り:4.318%(▲0.029%)
10年物独国債利回り:2.664%(△0.012%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
4月独輸入物価指数
(前月比) 0.7% 0.4%
(前年比) ▲1.7% ▲3.6%
5月英ネーションワイド住宅価格
(前月比 ) 0.4% ▲0.4%
1-3月期仏国内総生産(GDP)改定値
(前期比) 0.2% 0.2%
5月仏消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) 0.0% 0.5%
(前年比) 2.2% 2.2%
5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値
(前年比) 2.6% 2.4%
5月ユーロ圏HICPコア速報値
(前年比) 2.9% 2.7%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。日銀が発表した6月の国債買い入れオペ方針が前月から据え置かれたことを受けて、国債買い入れ減額への思惑が後退。全般円売りが先行すると一時157.37円と日通し高値を付けた。
ただ、前日の高値157.67円がレジスタンスとして働くと失速した。米商務省が発表した4月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前月比0.2%と予想の0.3%を下回り、鈍化したことが分かると米長期金利の低下とともにドル売りが進行。5月米シカゴ購買部協会景気指数が35.4と予想の41.0を下回ったことも相場の重しとなり、一時156.56円と日通し安値を更新した。
もっとも、前日の安値156.38円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると157.28円付近まで持ち直した。
なお、財務省は4月26日-5月29日の外国為替市場における介入総額が9兆7885億円だったと公表。1カ月の介入額としては過去最高となり、市場予想の8-9兆円程度をやや上回った。
・ユーロドルは伸び悩み。5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が前年比2.6%と予想の2.5%を上回り、コア指数も2.9%と予想の2.7%より強い内容だったことが分かるとユーロ買い・ドル売りが先行。米インフレ懸念が和らいだことを受けてドル売りが優勢になると一時1.0882ドルと日通し高値を付けた。
ただ、28日の高値1.0889ドルや16日の高値1.0895ドルがレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。月末のロンドン・フィキシングに絡んだドル買いが入ると1.0840ドル付近まで下押しした。
なお、パネッタ伊中銀総裁は「数回の利下げを行っても、金融引き締め政策は解除されない」「迅速に、そして段階的に利下げを行えば、後になって急な大幅利下げを避けられる」などと発言した。
・ユーロ円は堅調。日銀の早期政策修正観測が後退する中、全般円売りが先行。ユーロ圏HICP速報値の上振れを受けてユーロ買いが進むと22時過ぎに一時170.75円と日通し高値を付けた。ただ、28・29日の高値170.80円がレジスタンスとして働くと上昇は一服。NYの取引時間帯に入ると170円台半ばでのもみ合いに終始した。
・ロンドン株式相場は続伸。足もとで相場下落が続いたあとだけに押し目買いなどが入った。ナショナルグリッドやSSEなど公共事業関連の銘柄が買われたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値上がりした。半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株に売りが出た。
・フランクフルト株式相場はほぼ横ばい。前日終値を挟んで一進一退の展開が続いた。個別ではラインメタル(2.17%高)やボノビア(2.09%高)、ドイツ証券取引所(1.78%高)などの上昇が目立った。半面、シーメンス・エナジー(4.65%安)やエアバス(2.01%安)などが売られた。
・欧州債券相場は上昇。米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である米PCE価格指数の結果が伝わると米国債が上昇。独国債にも買いが波及した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=157.22円(31日15時時点比△0.42円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.53円(△0.88円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0847ドル(△0.0027ドル)
FTSE100種総合株価指数:8275.38(前営業日比△44.33)
ドイツ株式指数(DAX):18497.94(△1.15)
10年物英国債利回り:4.318%(▲0.029%)
10年物独国債利回り:2.664%(△0.012%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
4月独輸入物価指数
(前月比) 0.7% 0.4%
(前年比) ▲1.7% ▲3.6%
5月英ネーションワイド住宅価格
(前月比 ) 0.4% ▲0.4%
1-3月期仏国内総生産(GDP)改定値
(前期比) 0.2% 0.2%
5月仏消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) 0.0% 0.5%
(前年比) 2.2% 2.2%
5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値
(前年比) 2.6% 2.4%
5月ユーロ圏HICPコア速報値
(前年比) 2.9% 2.7%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。日銀が発表した6月の国債買い入れオペ方針が前月から据え置かれたことを受けて、国債買い入れ減額への思惑が後退。全般円売りが先行すると一時157.37円と日通し高値を付けた。
ただ、前日の高値157.67円がレジスタンスとして働くと失速した。米商務省が発表した4月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前月比0.2%と予想の0.3%を下回り、鈍化したことが分かると米長期金利の低下とともにドル売りが進行。5月米シカゴ購買部協会景気指数が35.4と予想の41.0を下回ったことも相場の重しとなり、一時156.56円と日通し安値を更新した。
もっとも、前日の安値156.38円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると157.28円付近まで持ち直した。
なお、財務省は4月26日-5月29日の外国為替市場における介入総額が9兆7885億円だったと公表。1カ月の介入額としては過去最高となり、市場予想の8-9兆円程度をやや上回った。
・ユーロドルは伸び悩み。5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が前年比2.6%と予想の2.5%を上回り、コア指数も2.9%と予想の2.7%より強い内容だったことが分かるとユーロ買い・ドル売りが先行。米インフレ懸念が和らいだことを受けてドル売りが優勢になると一時1.0882ドルと日通し高値を付けた。
ただ、28日の高値1.0889ドルや16日の高値1.0895ドルがレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。月末のロンドン・フィキシングに絡んだドル買いが入ると1.0840ドル付近まで下押しした。
なお、パネッタ伊中銀総裁は「数回の利下げを行っても、金融引き締め政策は解除されない」「迅速に、そして段階的に利下げを行えば、後になって急な大幅利下げを避けられる」などと発言した。
・ユーロ円は堅調。日銀の早期政策修正観測が後退する中、全般円売りが先行。ユーロ圏HICP速報値の上振れを受けてユーロ買いが進むと22時過ぎに一時170.75円と日通し高値を付けた。ただ、28・29日の高値170.80円がレジスタンスとして働くと上昇は一服。NYの取引時間帯に入ると170円台半ばでのもみ合いに終始した。
・ロンドン株式相場は続伸。足もとで相場下落が続いたあとだけに押し目買いなどが入った。ナショナルグリッドやSSEなど公共事業関連の銘柄が買われたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値上がりした。半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株に売りが出た。
・フランクフルト株式相場はほぼ横ばい。前日終値を挟んで一進一退の展開が続いた。個別ではラインメタル(2.17%高)やボノビア(2.09%高)、ドイツ証券取引所(1.78%高)などの上昇が目立った。半面、シーメンス・エナジー(4.65%安)やエアバス(2.01%安)などが売られた。
・欧州債券相場は上昇。米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である米PCE価格指数の結果が伝わると米国債が上昇。独国債にも買いが波及した。
(中村)