欧州マーケットダイジェスト・28日 株安・金利上昇・ドル買い戻し
(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=157.09円(28日15時時点比△0.26円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.68円(△0.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0865ドル(▲0.0010ドル)
FTSE100種総合株価指数:8254.18(前営業日比▲63.41)
ドイツ株式指数(DAX):18677.87(▲96.84)
10年物英国債利回り:4.281%(△0.020%)
10年物独国債利回り:2.592%(△0.045%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月独卸売物価指数(WPI、前月比) 0.4% 0.2%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時156.99円まで値を上げたものの、米長期金利の指標である米10年債利回りが4.44%台まで低下すると円買い・ドル売りが進行。22時30分前に一時156.59円と日通し安値を付けた。
ただ、5月米消費者信頼感指数が102.0と予想の95.9を上回ったことが分かると買い戻しが優勢に。この日実施された米2年債と5年債入札が低調な結果だったことが伝わると、米10年債利回りが4.54%台まで上昇。全般ドル買いが活発化し、3時前には一時157.13円と日通し高値を更新した。
・ユーロドルは頭が重かった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0889ドルと日通し高値を付けたものの、16日の高値1.0895ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。良好な米経済指標をきっかけに米長期金利が上昇に転じたことも相場の重しとなり、一時1.0858ドル付近まで下押しした。
もっとも、オセアニア時間に付けた日通し安値1.0855ドルが目先サポートとして働くと1.0880ドル付近まで下げ渋った。クノット・オランダ中銀総裁が「政策金利はゆっくりと、しかし徐々に、より緩和的な水準へと移行するだろう」と述べたことで、「欧州中央銀行(ECB)による利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方が強まったことも相場を下支えした。
・ユーロ円は底堅い動き。22時30分過ぎに一時170.31円付近まで下押ししたものの、オセアニア時間に付けた日通し安値170.28円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。「ECBによる利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方が強まったことも相場の支援材料となり、一時170.80円と4月29日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
ポンド円はしっかり。前週発表された4月英消費者物価指数(CPI)の上振れをきっかけとしたポンド買いの流れが継続すると一時200.65円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ロンドン株式相場は5日続落。3連休明けの英市場は反発して始まったものの、外国為替市場でのポンド高進行が相場の重しとなり失速した。市場では「最高値圏での推移が続いており、上値では利益確定売りが出やすかった」との指摘もあった。フラッター・エンターテインメントやコンパス・グループなど一般消費財サービスが売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。
・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。続伸して始まったものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなり下げに転じた。足もとで相場上昇が続いたあとだけに持ち高調整目的の売りが出た。個別ではドイツ証券取引所(2.57%安)やMTUエアロ・エンジンズ(1.84%安)、SAP(1.77%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。「ECBによる利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方から独国債に売りが出た。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=157.09円(28日15時時点比△0.26円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.68円(△0.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0865ドル(▲0.0010ドル)
FTSE100種総合株価指数:8254.18(前営業日比▲63.41)
ドイツ株式指数(DAX):18677.87(▲96.84)
10年物英国債利回り:4.281%(△0.020%)
10年物独国債利回り:2.592%(△0.045%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月独卸売物価指数(WPI、前月比) 0.4% 0.2%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時156.99円まで値を上げたものの、米長期金利の指標である米10年債利回りが4.44%台まで低下すると円買い・ドル売りが進行。22時30分前に一時156.59円と日通し安値を付けた。
ただ、5月米消費者信頼感指数が102.0と予想の95.9を上回ったことが分かると買い戻しが優勢に。この日実施された米2年債と5年債入札が低調な結果だったことが伝わると、米10年債利回りが4.54%台まで上昇。全般ドル買いが活発化し、3時前には一時157.13円と日通し高値を更新した。
・ユーロドルは頭が重かった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0889ドルと日通し高値を付けたものの、16日の高値1.0895ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。良好な米経済指標をきっかけに米長期金利が上昇に転じたことも相場の重しとなり、一時1.0858ドル付近まで下押しした。
もっとも、オセアニア時間に付けた日通し安値1.0855ドルが目先サポートとして働くと1.0880ドル付近まで下げ渋った。クノット・オランダ中銀総裁が「政策金利はゆっくりと、しかし徐々に、より緩和的な水準へと移行するだろう」と述べたことで、「欧州中央銀行(ECB)による利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方が強まったことも相場を下支えした。
・ユーロ円は底堅い動き。22時30分過ぎに一時170.31円付近まで下押ししたものの、オセアニア時間に付けた日通し安値170.28円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。「ECBによる利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方が強まったことも相場の支援材料となり、一時170.80円と4月29日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
ポンド円はしっかり。前週発表された4月英消費者物価指数(CPI)の上振れをきっかけとしたポンド買いの流れが継続すると一時200.65円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ロンドン株式相場は5日続落。3連休明けの英市場は反発して始まったものの、外国為替市場でのポンド高進行が相場の重しとなり失速した。市場では「最高値圏での推移が続いており、上値では利益確定売りが出やすかった」との指摘もあった。フラッター・エンターテインメントやコンパス・グループなど一般消費財サービスが売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。
・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。続伸して始まったものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなり下げに転じた。足もとで相場上昇が続いたあとだけに持ち高調整目的の売りが出た。個別ではドイツ証券取引所(2.57%安)やMTUエアロ・エンジンズ(1.84%安)、SAP(1.77%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。「ECBによる利下げが緩やかなペースにとどまる」との見方から独国債に売りが出た。
(中村)