欧州マーケットダイジェスト・4日 株安・金利低下・円高

(4日終値:5日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.60円(4日15時時点比▲1.60円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=168.25円(▲2.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0883ドル(▲0.0019ドル)
FTSE100種総合株価指数:8232.04(前営業日比▲30.71)
ドイツ株式指数(DAX):18405.64(▲202.52)
10年物英国債利回り:4.178%(▲0.043%)
10年物独国債利回り:2.534%(▲0.046%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
5月スイス消費者物価指数(CPI)
(前月比)   0.3%       0.3%
5月独雇用統計
失業率      5.9%      5.9%
失業者数変化  2.50万人   1.10万人・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は軟調。「日銀は早ければ13-14日の金融政策決定会合で長期国債の買い入れ減額について具体的な方針を示すことの是非を議論する公算」との一部報道が伝わると、日銀の金融政策正常化への思惑が高まり全般円買いが先行した。
 NYの取引時間帯に入り、4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が805.9万件と予想の835.5万件を下回ったことが分かると、ドル売りも活発化。3時前に一時154.55円と5月16日以来の安値を付けた。

・ユーロ円は頭が重かった。日銀の金融政策正常化への思惑が高まる中、全般円買いが進んだ流れに沿って一時168.09円と5月16日以来の安値を付けた。欧米株価の下落に伴うリスク・オフの円買いも入った。

・ユーロドルは弱含み。欧州株安やユーロ円の下落につれたユーロ売り・ドル買いが優勢になると、21時前に一時1.0859ドルと日通し安値を付けた。欧州中央銀行(ECB)が今週6日にも利下げを決めるとの観測も相場の重し。
 ただ、前日の安値1.0828ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢となり下げ幅を縮めた。米雇用指標の下振れを受けて米長期金利が低下すると1.0888ドル付近まで下値を切り上げた。

・ロンドン株式相場は続落。原油先物相場の下落などを背景にBPやシェルなどエネルギー株が売られ、相場の重しとなった。グレンコアやアングロ・アメリカンといった素材株が売られたことも指数の押し下げ要因。半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株は買われた。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。日本株相場の下落などを受けて投資家心理が悪化すると、売りが優勢となった。個別ではシーメンス・エナジー(5.72%安)やラインメタル(3.36%安)、アリアンツ(3.25%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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