欧州マーケットダイジェスト・5日 株高・円安・ドル高

(5日終値:6日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=156.10円(5日15時時点比△0.47円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.64円(△0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0867ドル(▲0.0012ドル)
FTSE100種総合株価指数:8246.95(前営業日比△14.91)
ドイツ株式指数(DAX):18575.94(△170.30)
10年物英国債利回り:4.184%(△0.006%)
10年物独国債利回り:2.512%(▲0.022%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月仏鉱工業生産
(前月比)   0.5%     ▲0.2%・改
5月仏サービス部門PMI改定値
         49.3       49.4
5月独サービス部門PMI改定値
         54.2       53.9
5月ユーロ圏サービス部門PMI改定値
         53.2       53.3
5月英サービス部門PMI改定値
         52.9       52.9
4月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
(前月比)   ▲1.0%    ▲0.5%・改
(前年比)   ▲5.7%     ▲7.8%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。円安・ドル高が進んだ東京市場の流れを引き継いで、欧州市場に入っても円売り・ドル買いが先行した。NY市場に入り、5月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が15.2万人増と予想の17.5万人増を下回ったことが伝わると、一時155.72円付近まで下押ししたものの、5月米ISM非製造業景況指数が53.8と予想の50.8を上回ると一転買い戻しが優勢に。23時30分前に一時156.48円と日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値156.49円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.28%台まで低下したことも相場の重し。

・ユーロドルは軟調。欧州中央銀行(ECB)が明日6日の定例理事会で利下げを決めるとの観測がユーロの重しとなった。NY市場に入り、米雇用指標が労働需給の緩和を示すと23時前に一時1.0891ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0916ドルが目先レジスタンスとして意識されると再び下落。米ISM非製造業景況指数の上振れも相場の重しとなり、1時過ぎには1.0854ドルと日通し安値を更新した。

・ユーロ円は底堅い動き。ドル円と同様に東京市場の流れを引き継いで円売りが先行した。欧米株価の上昇を背景にリスク・オンの円売りも出て、23時30分前に一時170.02円と日通し高値を付けた。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反発。米雇用指標が労働需給の緩和を示すと、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期が遅れるとの懸念が後退。米国株相場が上昇し、英株にも買いが波及した。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われたほか、ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが値上がりした。

・フランクフルト株式相場は反発。明日6日のECB定例理事会を前に、利下げ観測が投資家心理を支えた。米国株相場の上昇も相場を支援材料。個別ではザルトリウス(4.32%高)やメルク(2.65%高)、シーメンス(2.61%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。ECBの利下げ観測が独国債の買いを促した。

(中村)
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