NYマーケットダイジェスト・12日 ナスダック最高値・金利低下・ドル安(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。5月米CPIが予想を下回ると米利下げ期待が再燃し、買いが先行。指数は一時370ドル超上げた。ただ、FOMC参加者のドット・チャートでは年内の利下げ予想回数が1回と前回の3回から減少。市場では2回の利下げを予想する向きが多かっただけに、株売りが優勢になると下げに転じた。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、史上最高値で取引を終えた。エヌビディアが上昇し、他の半導体株も全般買われた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。5月米CPIが予想を下回ると米利下げ期待が再燃し、買いが優勢となった。ただ、FOMCのドット・チャートで2024年・25年末時点の中央値が上方修正されたこと分かると売りで反応。引けにかけて伸び悩んだ。

・原油先物相場は3日続伸。5月米CPIが予想を下回ると、景気の先行きに対する楽観的な見方が広がり、相場を押し上げた。ただ、米エネルギー省(EIA)が公表した週間在庫統計では原油在庫が取り崩し予想に反して積み増しとなったため、在庫統計後には売りが進む場面も見られた。

・金先物相場は反発。5月米CPIが予想比で下振れし、対ユーロなどでドル安が進むとドル建てて取引される金の割安感が意識された。もっとも、取引時間終了後はFOMCを受けてドルの買い戻しが進んだため、相場は上値を切り下げた。


(中村)
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