NYマーケットダイジェスト・20日 株まちまち・金利上昇・ドル高・円安

(20日終値)
ドル・円相場:1ドル=158.93円(前営業日比△0.84円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.09円(△0.24円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0702ドル(▲0.0042ドル)
ダウ工業株30種平均:39134.76ドル(△299.90ドル)
ナスダック総合株価指数:17721.59(▲140.64)
10年物米国債利回り:4.26%(△0.04%)
WTI原油先物7月限:1バレル=82.17ドル(△0.60ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2369.0ドル(△22.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
1-3月期米経常収支
     2376億ドルの赤字 2218億ドルの赤字・改
5月米住宅着工件数
       127.7万件    135.2万件・改
建設許可件数
       138.6万件    144.0万件・改
6月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
        1.3        4.5
前週分の米新規失業保険申請件数
       23.8万件     24.3万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は6日続伸。前週分の米新規失業保険申請件数や6月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、5月米住宅着工件数など、この日発表の米経済指標が総じて予想より弱い内容だったことが分かると一時158.25円付近まで弱含んだものの、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.22%台から4.29%台まで切り返すと一転ドル買いが優勢となった。5時過ぎには一時158.94円と4月29日以来の高値を付けた。
 米財務省は外国為替報告書で、日本を「監視リスト」に追加したと公表。市場では「政府・日銀による為替介入はより困難になった」との見方から円売り・ドル買いが出た面もあった。ただ、日本や他の貿易相手国を為替操作国に認定するには至らなかった。

・ユーロドルは4日ぶりに反落。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、6月ユーロ圏消費者信頼感速報値が予想を若干下回ったことが相場の重しとなり一時1.0702ドルと日通し安値を付けた。

・ユーロ円は4日続伸。欧州株高を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが先行。23時30分過ぎに一時170.32円と6日以来の高値を付けた。ただ、そのあとはユーロドルの下落につれた売りが出たため、伸び悩んだ。

・メキシコペソは堅調だった。シェインバウム次期大統領が「エブラルド元外相を経済相に任命する」と発表すると、財政悪化への過度な懸念が和らぎ、ペソを買い戻す動きが広がった。原油先物価格の上昇を背景に産油国通貨とされるペソに買いが入った面もあった。ドルペソは一時18.2570ペソ、ペソ円は8.69円までペソ高に振れた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸。この日発表の米経済指標が総じて予想より弱い内容だったことが分かると、米利下げ観測が高まり株を買う動きが広がった。市場では「出遅れ感のあった銘柄を中心に買いが入り、相場を押し上げた」との指摘があった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は8日ぶりに反落。連日で史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。この日発表の米経済指標が予想より弱い内容だったことが分かると買いが先行したものの、すぐに失速した。市場では「米連邦準備理事会(FRB)高官が利下げに慎重な見方を示す中、売りが出やすかった」との指摘があった。

・原油先物相場は3日続伸。この日発表されたEIA石油在庫統計で、原油やガソリンなどの在庫減少が明らかとなり、需給引き締まり観測から買いが優勢となった。中東の地政学的リスクもまた、上昇を後押しした。

・金先物相場は続伸。米国の年内利下げ観測を背景に、買いが先行した。また、中東情勢の緊迫化をにらみ、資金逃避先として金が選好されたことも上昇を後押しした。

(中村)
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