欧州マーケットダイジェスト・24日 株高・円失速・ドル安

(24日終値:25日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=159.71円(24日15時時点比横ばい)
ユーロ・円相場:1ユーロ=171.28円(△0.42円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0725ドル(△0.0027ドル)
FTSE100種総合株価指数:8281.55(前営業日比△43.83)
ドイツ株式指数(DAX):18325.58(△162.06)
10年物英国債利回り:4.081%(▲0.002%)
10年物独国債利回り:2.419%(△0.007%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
6月独Ifo企業景況感指数
        88.6       89.3

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。欧州勢がドル売りで参入すると159円台半ばに観測されていたストップロスを誘発し、19時過ぎに一時158.82円まで急落した。ただ、21日の安値158.67円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いが入ると159.76円付近まで持ち直した。市場では「日米の金利差は当面縮まらないとの見方を背景に円売りが出やすいようだ」との声が聞かれた。

・ユーロドルは底堅い動き。欧州勢がドル売りで参入すると堅調に推移した。NYの取引時間帯に入ってもドル売りの流れが継続し、23時過ぎには一時1.0746ドルと日通し高値を更新した。欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出た。ただ、20日の高値1.0749ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

・ユーロ円はしっかり。ドル円の急落をきっかけに円買い・ユーロ売りが先行すると一時170.33円と日通し安値を付けたものの、すぐに持ち直した。欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りが出ると一時171.40円と4月29日以来の高値を付けた。
 ただ、4月29日に付けた1999年のユーロ導入以来の高値171.56円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服した。

・南アフリカランドは下落。統一国家政府に最大野党離脱の可能性が懸念される中、対円では一時8.74円、対ドルでは18.2390ランドまでランド売りが進んだ。なお、ラマポーザ大統領は週末にかけても閣僚の選定を行ったが、国民統一政府(GNU)に参加する政党へのポスト配分に苦心し、閣僚発表が遅れている。

・ロンドン株式相場は反発。続落して始まったものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロ圏の政治情勢への不透明感が若干和らぐと押し目買いなどが入った。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は反発。中国商務省は22日、EUによる中国製EVへの追加関税について協議を開始することで合意したと発表。中国製EVを巡る双方の対立激化への警戒が和らぐと、BMW(2.73%高)やポルシェ(1.59%高)など自動車株に買いが入った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。

(中村)
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