欧州マーケットダイジェスト・25日 株安・金利低下・ドル高

(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=159.72円(25日15時時点比△0.27円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=171.12円(▲0.15円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0713ドル(▲0.0028ドル)
FTSE100種総合株価指数:8247.79(前営業日比▲33.76)
ドイツ株式指数(DAX):18177.62(▲147.96)
10年物英国債利回り:4.079%(▲0.002%)
10年物独国債利回り:2.411%(▲0.008%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは弱含み。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事はこの日、ロンドンでの講演で「政策金利をしばらく据え置けばインフレを抑制できる可能性が高いが、必要であれば利上げの用意がある」と改めて表明。このところ、FRB高官らが利下げに慎重な考えを示す中、ドルを買う動きが優勢となった。一時は4.20%台まで低下した米10年債利回りが4.25%台まで上昇したこともドル買いを促し、23時過ぎに一時1.0691ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前日の安値1.0684ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。

・ドル円は底堅い動き。FRBが利下げを慎重に判断するとの見方が広がる中、米長期金利の上昇に伴うドル買いが優勢となった。アジア時間の高値159.71円を上抜けて一時159.76円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値159.92円を上抜けることは出来なかった。市場では「160円の心理的な節目を前に政府・日銀による為替介入への警戒感もあり、上値は限定的だった」との声も聞かれた。

・ユーロ円はじり安。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出ると一時170.71円と日通し安値を付けた。欧州株相場の下落に伴う円買い・ユーロ売りも入った。

・米ドルカナダドルは一進一退。FRB高官らが利下げに慎重な考えを改めて示す中、全般米ドル買いが先行すると一時1.3681カナダドルまで値を上げた。ただ、5月カナダ消費者物価指数(CPI)が予想を上回るとカナダ銀行(BOC、中央銀行)の追加利下げ期待が後退。米ドル売り・カナダドル買いで反応し、1.3626カナダドルまで値を下げた。もっとも、そのあとは再び米ドル買いが優勢となり、1.3671カナダドル付近まで持ち直した。

・ロンドン株式相場は反落。エアバスが前日に2024年12月通期について航空機の納入目標と業績目標を下方修正したことを受けて、同業のロールス・ロイス・ホールディングスなどに売りが波及した。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株も値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。前日に2024年12月通期について航空機の納入目標と業績目標を下方修正したエアバスが9%超の大幅安となり、相場の重しとなった。メルク(5.72%安)やMTUエアロ・エンジンズ(3.50%安)なども下げた。

・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。

(中村)
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