欧州マーケットダイジェスト・26日 株安・金利上昇・円安・ドル高

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=160.64円(26日15時時点比△0.83円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=171.64円(△0.59円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0685ドル(▲0.0018ドル)
FTSE100種総合株価指数:8225.33(前営業日比▲22.46)
ドイツ株式指数(DAX):18155.24(▲22.38)
10年物英国債利回り:4.132%(△0.053%)
10年物独国債利回り:2.452%(△0.041%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
7月独消費者信頼感指数(Gfk調査)
        ▲21.8     ▲21.0・改
6月仏消費者信頼感指数
         89        90

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。円の先安観を背景に円売り・ドル買いが先行。市場では「本邦貿易赤字など構造的な円売り要因は早期に解消されず、当面は円安・ドル高基調が続くだろう」との声が聞かれた。レジスタンスとして意識されていた4月29日の高値160.17円や1990年4月17日の高値160.20円を上抜けると一時160.41円まで値を上げた。
 神田財務官が「為替の足もとの動きは急激」「行き過ぎた動きには必要な対応をとっていく」「高い警戒感を持って市場の動向を注視している」と述べ、足もとの円安進行をけん制すると一時160.02円付近まで下押ししたものの、反応は一時的だった。このところ、米連邦準備理事会(FRB)高官らが利下げに慎重な考えを示す中、米長期金利の上昇に伴うドル買いが優勢になると一時160.82円と1986年12月以来およそ38年ぶりの高値を付けた。

・ユーロドルは弱含み。独消費者信頼感指数(Gfk調査)が▲21.8と予想の▲18.9を下回るとユーロ売り・ドル買いが先行。FRBが利下げを慎重に判断するとの見方が広がる中、米長期金利の上昇に伴うドル買いが強まると、22時30分過ぎに一時1.0666ドルと5月1日以来の安値を付けた。
 ただ、同日安値の1.0650ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。ユーロ円の上昇につれた買いも入り1.0696ドル付近まで下値を切り上げた。
 なお、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストは講演で「基本シナリオが維持されるのであれば、追加利下げはあるだろう」と述べたほか、カザークス・ラトビア中銀総裁は「金融緩和を急ぐ必要はない」「利下げは一歩ずつ進めてゆく」などと話した。

・ユーロ円はしっかり。円の先安観を背景に全般円売りが優勢になると、レジスタンスとして意識されていた4月29日の高値171.56円を上抜けて上昇に弾みが付いた。24時前に一時171.79円と1999年のユーロ導入以来の高値を更新した。

・ロンドン株式相場は続落。日本株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、時間外のダウ先物の下落につれた売りが出ると下げに転じた。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値下がりした。半面、セイジ・グループなど情報技術セクターの一角に買いが入った。

・フランクフルト株式相場は続落。前日の米ハイテク株高や本日の日本株高を受けて買いが先行したものの、買いが一巡すると次第に売りが優勢となり下げに転じた。個別ではエアバス(2.82%安)やBASF(2.60%安)、BMW(2.53%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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