欧州マーケットダイジェスト・8日 株安・金利低下・ユーロ伸び悩み

(8日終値:9日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=160.72円(8日15時時点比△0.03円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=174.09円(△0.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0832ドル(△0.0009ドル)
FTSE100種総合株価指数:8193.49(前営業日比▲10.44)
ドイツ株式指数(DAX):18472.05(▲3.40)
10年物英国債利回り:4.113%(▲0.012%)
10年物独国債利回り:2.540%(▲0.016%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
5月独貿易収支
     249億ユーロの黒字 222億ユーロの黒字・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。7日に実施された仏下院選挙の決選投票では、左派連合の新人民戦線(NFP)が最多議席となった。NFPや極右政党の国民連合(RN)が単独過半数を占めて、極端な政策が進むといった最悪のシナリオを避けられたこともあり、欧州勢の参入後はユーロ買いが先行。前週末高値の1.0843ドルをわずかに上抜けて、一時1.0845ドルまで値を上げた。もっとも、仏政局不安が残る中で積極的に上値を試す動きとはならず、6月12日高値の1.0852ドルが目先のレジスタンスとして意識されると1.0820ドル台まで押し戻された。

・ドル円は一進一退。アジア時間に160円台前半で下値の堅さを確認したこともあり、海外勢の参入後には161.12円まで本日高値を更新した。ただ、前週末の米雇用統計後につけた高値161.33円には届かず、その後は米10年債利回りが低下に転じたことなども重しとなって160.48円付近まで失速。売りが一巡すると再び160.80円台まで買い戻しが入ったが、明日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の半期に一度の議会証言が控えるなか、積極的に持ち高は傾けにくかった。

・ユーロ円は伸び悩み。ユーロ買いの流れに沿って、一時174.63円までユーロ導入来の高値を更新した。もっとも、その後はユーロの買い一服やドル円の伸び悩みなどにつれて174円割れ水準まで上値を切り下げた。

・ロンドン株式相場は続落。前週末終値を挟んだもみ合いとなったが、引けにかけては仏株や米株の失速につれて上値が重くなった。原油先物価格の下落が重しとなってBPやシェルなどエネルギー株が売られたほか、リオ・ティントやグレンコアなど素材株も下落した。

・フランクフルト株式相場は4営業日ぶりに小反落。仏株価指数などの下落につれて取引終了間際に下げに転じた。個別ではRWE(1.58%安)やコンチネンタル(1.47%安)などの下げが目立った一方、ミュンヘン再保険(3.03%高)などは上昇した。

・欧州債券相場は上昇。

(岩間)
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