欧州マーケットダイジェスト・11日 株高・金利低下・円急伸

(11日終値:12日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=158.80円(11日15時時点比▲2.89円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=172.47円(▲2.72円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0860ドル(△0.0025ドル)
FTSE100種総合株価指数:8223.34(前営業日比△29.83)
ドイツ株式指数(DAX):18534.56(△127.34)
10年物英国債利回り:4.074%(▲0.052%)
10年物独国債利回り:2.463%(▲0.070%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
      <発表値>   <前回発表値>
6月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比     0.1%      0.1%
前年同月比   2.2%      2.2%
5月英国内総生産(GDP)
前月比     0.4%      0.0%
5月英鉱工業生産
前月比     0.2%      ▲0.9%
前年同月比   0.4%     ▲0.7%・改
5月英製造業生産指数
前月比     0.4%     ▲1.6%・改
5月英商品貿易収支
   179.17億ポンドの赤字 194.42億ポンドの赤字・改
5月英貿易収支
    48.94億ポンドの赤字 64.23億ポンドの赤字・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は急落。欧州勢の参入後に一時161.76円まで上昇するなど底堅い動きとなっていたが、6月米消費者物価指数(CPI)が予想比で下振れると、米金利の急低下とともに急ピッチで円高・ドル安が進行した。政府関係者の話として「政府・日銀が為替介入を実施した」との一部報道も伝わるなか、22時過ぎには一時157.44円まで下押し。ただ、欧州時間につけた高値から4円超の急落となったため、その後は反動から買い戻しが入り、159.00円手前まで下値を切り上げる場面も見られた。
 なお、神田財務官は「介入の有無についてコメントする立場ではない」「ファンダメンタルズに沿った合理的な動きとは言えない」などの見解を示した。

・ユーロ円も急落。21時過ぎに175.43円までユーロ導入来高値を更新するなど堅調な推移を続けていたものの、米CPIの発表後は円相場が急伸した流れに沿って171.58円まで値を下げた。売りが一巡するとドル円と同様に172.90円台まで買い戻しが入ったが、日経先物などが大幅安となった影響もあって戻りは鈍かった。

・ユーロドルは伸び悩み。米CPIの伸び鈍化を背景に利下げ観測が高まるなか、22時前には一時1.0900ドルまで上昇した。もっとも、1.09ドル台の定着は至らず、その後は1.0860ドル台まで押し戻された。

・ロンドン株式相場は続伸。5月英国内総生産(GDP)が予想を上回る結果となり、英経済への懸念が和らいだことを好感した買いが入った。個別ではシェルやBPなどのエネルギー株が下げた一方、銀行株や医薬品株などが上昇して相場を下支えした。

・フランクフルト株式相場は続伸。他の欧州株の上昇につれて底堅く推移した。個別ではザルトリウス(5.05%高)やRWE(2.97%高)、ヴォノヴィア(2.96%高)などの上げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債券高につれた。

(岩間)
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