ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ドル円、4日ぶり反落

 11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに大幅反落。終値は158.84円と前営業日NY終値(161.69円)と比べて2円85銭程度のドル安水準だった。6月米消費者物価指数(CPI)が予想比で下振れると、米金利の急低下とともに急ピッチで円高・ドル安が進行した。政府関係者の話として「政府・日銀が為替介入を実施した」との一部報道も伝わるなか、22時過ぎには一時157.44円まで下押し。ただ、欧州時間につけた高値から4円超の急落となったため、その後は反動から158.97円付近まで下値を切り上げる場面も見られた。米10年債利回りが4.16%台まで急低下した後、4.21%台まで低下幅を縮小したことも相場を下支えした。
 なお、神田財務官は「介入の有無についてコメントする立場ではない」「ファンダメンタルズに沿った合理的な動きとは言えない」などの見解を示した。

 ユーロ円は3営業日ぶりに大幅反落。終値は172.62円と前営業日NY終値(175.11円)と比べて2円49銭程度のユーロ安水準だった。21時過ぎに175.43円までユーロ導入来高値を更新するなど堅調な推移を続けていたものの、米CPIの発表後は円相場が急伸した流れに沿って171.58円まで値を下げた。売りが一巡するとドル円と同様に172.90円台まで買い戻しが入ったが、日経先物などが大幅安となった影響もあって戻りは鈍かった。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0868ドルと前営業日NY終値(1.0830ドル)と比べて0.0038ドル程度のユーロ高水準だった。CPIの伸び鈍化を受けて米利下げ観測が高まるなか、22時前には一時1.0900ドルまで上昇した。もっとも、1.09ドル台の定着とはならず、その後は米金利の低下幅縮小などを手掛かりに1.0860ドル台まで押し戻された。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:157.44円 - 161.76円
ユーロドル:1.0826ドル - 1.0900ドル
ユーロ円:171.58円 - 175.43円

(岩間)
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