欧州マーケットダイジェスト・15日 株安・金利低下・円もみ合い

(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=157.92円(15日15時時点比▲0.03円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=172.04円(▲0.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0895ドル(△0.0001ドル)
FTSE100種総合株価指数:8182.96(前営業日比▲69.95)
ドイツ株式指数(DAX):18590.89(▲157.29)
10年物英国債利回り:4.101%(▲0.008%)
10年物独国債利回り:2.472%(▲0.024%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
6月スイス生産者輸入価格
(前月比)   0.0%      ▲0.3%
5月ユーロ圏鉱工業生産
(前月比)   ▲0.6%     0.0%・改
(前年比)   ▲2.9%    ▲3.1%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長やデイリー米サンフランシスコ連銀総裁の発言を控えて、しばらくは158.00円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。21時30分発表の7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数は▲6.6と予想の▲6.0をやや下回ったが、相場の反応は限られた。
 パウエルFRB議長はこの日、「過去3回のインフレ指標は信頼感を高めた」「第2四半期のインフレ率はさらに改善」「労働市場はますます均衡が取れている」などと発言。市場では「想定よりもハト派的な内容だった」との受け止めから、円買い・ドル売りで反応すると一時157.19円まで急落した。政府・日銀による為替介入への警戒感も相場の重しとなった。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、158.02円付近まで持ち直した。

・ユーロドルは伸び悩み。5月ユーロ圏鉱工業生産が予想を上回るとユーロ買い・ドル売りが先行。目先の上値の目途として意識されていた前週末の高値1.0911ドルや6月高値1.0916ドルを上抜けて一時1.0922ドルと3月21日以来約4カ月ぶりの高値を更新した。
 ただ、18日には欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果が発表されるため、持ち高を一段と傾ける動きは限られた。2時過ぎには1.0893ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は上値が重かった。予想を上回るユーロ圏経済指標を受けて円売り・ユーロ買いが先行すると一時172.56円と日通し高値を付けたものの、パウエルFRB議長の発言をきっかけにドル円が急落すると171.58円と日通し安値を更新した。ただ、ドル円の持ち直しにつれた買いが入ると172円台前半まで下げ渋った。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。前週末までに3日続伸した反動で利食い売りなどが優勢となった。低調な決算と最高経営責任者(CEO)交代などが明らかになったバーバリー・グループが16%を超える急落となった。セクター別ではナショナルグリッドやSSEなど公共事業関連の銘柄が売られたほか、グレンコアやリオ・ティントなど素材株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに持ち高調整目的の売りが出た。個別ではシーメンス・エナジー(4.94%安)やRWE(3.42%安)、BMW(2.56%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。

(中村)
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