株式明日の戦略-半導体株大崩れで1000円近い下落、4万円近辺の攻防に注目

 18日の日経平均は大幅続落。終値は971円安の40126円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり467/値下がり1136。ドル円が円高に振れたことから、「円高メリット銘柄」とみられているニトリHD、サイゼリヤ、セリアが大幅上昇。製品値上げに関するリリースのあった日清オイリオGや明治HDが上昇し、山崎製パンやカルビーが大幅高となるなど、食品株に強い動きが見られた。小型のバイオ株に値幅を求めた資金が向かっており、シンバイオ製薬が急騰。ノイルミューンがストップ高となった。

 一方、東京エレクトロン、レーザーテック、SCREENなど半導体関連が軒並み大幅安。円高が進行したことでトヨタ、マツダ、スズキなど自動車株も軒並み大きく売られた。米ハイテク株の変調や傘下アームの大幅安を受けて、ソフトバンクGが6%を超える下落。総じてグロース株の弱さが目立ったが、バリュー系の銘柄でも足元で人気化していた三菱重工、川崎重工、IHIなど防衛関連は大きめの下落となった。

 本日、スタンダード市場に新規上場したカドス・コーポレーションは、初値は公開価格を上回ったものの、終値は公開価格を下回り、安値引けとなった。

 日経平均は大幅安。かろうじて4桁の下落は免れたが、大幅ギャップダウンで始まって、寄り付き直後に高値、引け間際に安値をつける印象の悪い1日となった。半導体株や自動車株が下げるのは仕方ないが、トランプ前大統領の台湾に対する発言からは買える要素もあった防衛関連も大きく売られた。投資家のセンチメント悪化が懸念される。

 一方、大きく下げたことで、節目の40000円や25日線(39948円、18日時点)には接近してきた。心理的節目かつ、テクニカルの重要な節目でもあるだけに、この近辺で反転できるようなら、仕切り直しの買いが入りやすくなる。半導体株もこれだけ下げれば値ごろ感も出てくる。日経平均が40000円を上回ったのは7月に入ってからで、まだ月間ではプラス。あすは週末でリスク回避の売りに警戒を払う必要はあるが、40000円より上で週を終えることができるかに注目したい。
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