株式明日の戦略-反落も半導体株安を冷静に消化、目先はTOPIXの動向を注視

 17日の日経平均は反落。終値は177円安の41097円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1142/値下がり453。川崎重工のほか、三菱重工、IHI、三井E&Sなど重厚長大型の銘柄が大幅上昇。米キャタピラー株の大幅高を受けて、コマツや日立建機など建機株に買いが入った。米長期金利の低下を追い風に、三井不動産や三菱地所など不動産株が軒並み高。住友林業など住宅関連にも資金が向かった。業績関連では1Qが大幅増益となった東宝が急騰した。

 一方、SCREEN、ローツェが6%台の下落、ディスコ、レーザーテックが4%台の下落と半導体関連が軒並み大幅安。米長期金利の低下を嫌気して、三井住友やT&DHDなど金融株の一角が弱かった。古野電気は上方修正や増配を発表して買いが先行したものの、事前に期待買いも入っていたことから急失速して7%を超える下落。1Q決算が失望を誘ったベースフードが急落した。

 日経平均は買い先行も、半導体株に振り回されて下落で終了。ただ、指数が早々に頭打ちとなって後場には大きく崩れたにもかかわらず、プライムでは1000を超える銘柄が上昇した。12日に4桁安となった直後だけに、パニック的な売りが出てくることが日本株の懸念材料であったが、荒れ相場となった割には冷静な反応が見られた。

 あすは台湾のTSMCが決算発表を予定しているほか、日本でも引け後にディスコ<6146.T>が1Q決算を発表予定。ディスコは売買代金上位の常連にもなっているだけに、半導体株の振れ幅は大きくなると思われる。きょうの動きを見る限り、半導体株が一段安になったとしても、それを理由に全体が大崩れすることはなさそう。むしろ、半導体株を見切って他に資金が向かうことで、全体としては底堅さを増すことが期待できる。プラスで終えたTOPIX(17日終値:2915p)は5日線(2910p、17日時点)より上で推移しているだけに、目先は日経平均よりもTOPIXの値動きに注意を払っておきたい。
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