NYマーケットダイジェスト・2日 株急落・金利低下・ドル安・円高

(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.53円(前営業日比▲2.83円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.91円(▲1.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0911ドル(△0.0120ドル)
ダウ工業株30種平均:39737.26ドル(▲610.71ドル)
ナスダック総合株価指数:16776.16(▲417.98)
10年物米国債利回り:3.79%(▲0.18%)
WTI原油先物9月限:1バレル=73.52ドル(▲2.79ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2469.8ドル(▲11.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
7月米雇用統計
失業率     4.3%       4.1%
非農業部門雇用者数変化
       11.4万人    17.9万人・改
平均時給
(前月比)   0.2%       0.3%
(前年比)   3.6%      3.8%・改
6月米製造業新規受注
(前月比)   ▲3.3%      ▲0.5%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は大幅に4日続落。米労働省が発表した7月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比11.4万人増と予想の17.5万人増を下回り、失業率が4.3%と予想の4.1%よりも弱い結果となったことが分かると、米景気の先行き不安が高まった。米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢となり、0時30分前に一時146.42円と2月2日以来半年ぶりの安値を更新した。6月米製造業新規受注が予想を下回ったことも相場の重し。
 なお、今週30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では米労働市場は調和がとれているとの現状認識のもと政策金利が据え置かれたものの、株式市場では米連邦準備理事会(FRB)が「後手に回っている」との見方が浮上。ダウ平均は一時1000ドル近く下落し、ナスダック総合は3%超急落した。米株安を受けてリスク・オフの円買いも目立った。

・ユーロドルは反発。低調な米経済指標が相次ぐと米景気の減速懸念が強まり、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.7847%前後と昨年12月以来の低水準を記録。全般ドル売りが優勢になると、24時前に一時1.0927ドルと7月18日以来の高値を更新した。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.13と3月14日以来の低水準を付けた。

・ユーロ円は6日続落。米雇用統計の下振れをきっかけにドル円が急落するとユーロ円にも売りが先行。21時30分過ぎに一時159.71円と2月8日以来およそ半年ぶりの安値を付けた。
 ユーロドルの上昇につれた買いが入ると161.42円付近まで下げ渋る場面もあったが、米国株や日経平均先物の大幅下落に伴うリスク回避の円買いが入ると159円台後半まで押し戻された。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1570円安の3万4350円まで大幅に下落した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落。7月米雇用統計が低調な内容となったことを受けて米景気の先行き懸念が高まると、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め売りが優勢となった。市場では「今後景気の減速感が強まり、FRBの政策が後手に回るとの警戒感が意識されている」との指摘もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは大幅に7日続伸。7月米雇用統計が低調な内容となったことを受けて米景気の先行き懸念が高まると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。利回りは一時3.7847%前後と昨年12月以来の低水準を付けた。

・原油先物相場は大幅続落。7月米雇用統計が予想より弱い結果となり、米景気鈍化に伴うエネルギー需要への懸念が一段と高まった。一時は72ドル台まで下落し、6月5日以来の水準まで値を下げる場面もあった。

・金先物相場は4日ぶりに反落。米金利の低下などを手掛かりにした買いが入り、再び2500ドル台に乗せる場面があったものの、次第に上値が重くなった。前日に過去最高値を更新していたこともあり、週末を前に利益確定や持ち高調整目的の売りが観測された。

(中村)
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