ロンドン為替見通し=リスクセンチメントの強弱に追随、トルコからはCPIの発表
週明けロンドン為替市場でも、欧米の金利動向を眺め、株式市場の動きでリスクセンチメントを確かめながらの取引となるだろう。週明け米株先物が時間外から弱く始まり、大幅続落で始まった日本株は売りが売りを呼ぶパニック相場と一時なった。為替では、円キャリートレード(低金利の円を調達し、より高金利の通貨で運用)の巻き戻しと見られる動きが依然としてみられる。
欧州からの主な経済指標は7月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値のみであり、経済データで動意付くことはほぼないだろう。そのため、日本発と言ってもよい株安の流れを欧州市場がどのように受けとめるのかが、本日はより注目されそうだ。日経平均株価は一時3万3200円台まで急落し、7月11日の高値からの下げ幅は9000円超にも達した。下落率にして約21%であり、さすがにやり過ぎ感が出てきてもおかしくない気はする。
欧州金利の動向も気にすべきことではある。ただそれよりも、弱い米雇用統計を受けた米金利の低下基調がどの程度まで続くのかがより材料視されそうだ。現状、CMEのフェドウォッチでは9月0.5%利下げを7割以上織り込んだ。その次の11月米連邦公開市場委員会(FOMC)に対しても、同じ幅の追加利下げ確率が50%を超えてきている。米金融政策と連動しているわけではないものの、欧州中央銀行(ECB)も追加利下げがしやすくなったと考えるかもしれない。
なお、トルコからは7月トルコ消費者物価指数(CPI)が発表される。前回は市場予想を下回ったものの前年比70%を超えた水準だった。今回は、同比62%前後まで減速が見込まれている。シムシェキ財務相が繰り返し述べていた「秋口からのディスインフレの強まり」が現実味を帯びてきそうだ。
リスク回避ムードの強まりが円買いだけでなく、トルコリラ売りにも繋がっており、リラ円は本日も4.30円台で史上最安値を更新した。トルコのインフレが落ち着き、実質金利マイナス幅の縮小傾向が顕著となれば、リラ円の下落が一服するかもしれない。逆に市場の見込みほどCPIが低下していないようだと、最安値の更新が警戒される。
想定レンジ上限
・ユーロドル、3月8日高値1.0981ドル
・リラ円、2日高値4.51円
想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0853ドル
・リラ円、節目4円が意識されるレベルか
(小針)
欧州からの主な経済指標は7月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値のみであり、経済データで動意付くことはほぼないだろう。そのため、日本発と言ってもよい株安の流れを欧州市場がどのように受けとめるのかが、本日はより注目されそうだ。日経平均株価は一時3万3200円台まで急落し、7月11日の高値からの下げ幅は9000円超にも達した。下落率にして約21%であり、さすがにやり過ぎ感が出てきてもおかしくない気はする。
欧州金利の動向も気にすべきことではある。ただそれよりも、弱い米雇用統計を受けた米金利の低下基調がどの程度まで続くのかがより材料視されそうだ。現状、CMEのフェドウォッチでは9月0.5%利下げを7割以上織り込んだ。その次の11月米連邦公開市場委員会(FOMC)に対しても、同じ幅の追加利下げ確率が50%を超えてきている。米金融政策と連動しているわけではないものの、欧州中央銀行(ECB)も追加利下げがしやすくなったと考えるかもしれない。
なお、トルコからは7月トルコ消費者物価指数(CPI)が発表される。前回は市場予想を下回ったものの前年比70%を超えた水準だった。今回は、同比62%前後まで減速が見込まれている。シムシェキ財務相が繰り返し述べていた「秋口からのディスインフレの強まり」が現実味を帯びてきそうだ。
リスク回避ムードの強まりが円買いだけでなく、トルコリラ売りにも繋がっており、リラ円は本日も4.30円台で史上最安値を更新した。トルコのインフレが落ち着き、実質金利マイナス幅の縮小傾向が顕著となれば、リラ円の下落が一服するかもしれない。逆に市場の見込みほどCPIが低下していないようだと、最安値の更新が警戒される。
想定レンジ上限
・ユーロドル、3月8日高値1.0981ドル
・リラ円、2日高値4.51円
想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0853ドル
・リラ円、節目4円が意識されるレベルか
(小針)