NYマーケットダイジェスト・5日 株大幅安・円伸び悩み

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.18円(前営業日比▲2.35円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.90円(▲2.01円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0952ドル(△0.0041ドル)
ダウ工業株30種平均:38703.27ドル(▲1033.99ドル)
ナスダック総合株価指数:16200.08(▲576.08)
10年物米国債利回り:3.79%(横ばい)
WTI原油先物9月限:1バレル=72.94ドル(▲0.58ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2444.4ドル(▲25.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
7月米サービス部門PMI改定値
         55.0       56.0
7月米総合PMI改定値
         54.3       55.0
7月米ISM非製造業指数
         51.4       48.8

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は5日続落。本日の東京市場では米景気後退懸念や日銀の追加利上げ観測の高まりなどを背景に、日経平均が暴落したことを受けてリスク回避の円買いが活発化し一時141.70円と1月2日以来の安値を付けた。
 ただ、NY市場に限れば買い戻しが目立つ展開となった。7月米ISM非製造業景況指数が51.4と予想の51.0を上回ったことが分かるとドルを買い戻す動きが広がり、1時30分前には144.89円付近まで下げ幅を縮めた。一時は3.6653%前後と昨年6月以来の低水準を記録した米10年債利回りが上昇に転じたことも相場を下支えした。
 もっとも、買い戻しが一巡すると上値が重くなった。ダウ平均が一時1200ドル超下落したほか、米10年債利回りが再び低下に転じたことが相場の重しとなり143.41円付近まで押し戻された。

・ユーロドルは続伸。米景気後退懸念を背景に米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りが進行。22時前に一時1.1008ドルと1月2日以来の高値を付けた。
 ただ、同日高値1.1046ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米ISM非製造業景況指数の上振れも相場の重しとなり、2時30分過ぎには1.0947ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は7日続落。米景気後退懸念が台頭する中、世界中で株価が大幅に下落し、為替市場ではリスク回避の円買いが勢い付いた。アジア市場では一時154.42円と年初来安値を更新した。
 ただ、NY市場に入ると急ピッチで下落した反動が出て買い戻しが進んだ。夜間取引の日経平均先物が急反発したことも相場の支援材料となり、1時30分前に158.76円付近まで持ち直した。もっとも、買い戻しが一巡すると157.05円付近まで押し戻されている。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比2450円高の3万3830円まで反発する場面があった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に3日続落し、6月14日以来の安値となった。米景気減速懸念が一段と強まる中、投資家心理が急速に悪化し株売りが膨らんだ。アジアや欧州市場も軟調に推移するなど、世界同時株安の様相を呈した。7月米ISM非製造業景況指数が予想を上回ると下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅に3日続落し、5月3日以来の安値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。米景気後退懸念が高まる中、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。利回りは一時3.6653%前後と昨年6月以来の低水準を付けた。ただ、7月米ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことが分かると売りが優勢となり、値を消した。

・原油先物相場は3日続落。米国のリセッションに対する警戒感が高まり、リスク資産から一時撤退する動きが活発化。株価とともに原油先物も売られ、一時71ドル台半ばまで下落する場面があった。

・金先物相場は続落。米景気悪化懸念から世界的に株価が急落するなか、株価の損失を補填するために金の利益確定売りが広がった。

(中村)
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