株式明日の戦略-乱高下して週間では884円安、来週は米経済指標に一喜一憂が続く
9日の日経平均は反発。終値は193円高の35025円。米国株高を好感して400円超上昇して始まり、開始直後には上げ幅を800円超に広げた。35600円台まで水準を切り上げた後は、東京エレクトロン<8035.T>など強く始まった半導体株が失速したことから、上値が重くなった。前場では萎んでも35400円近辺で値動きが落ち着いたが、後場に入ると三連休を前にリスク回避ムードが強まり、強く売られる場面があった。安いところでは下げ幅を300円超に拡大。ただ、34400円台では押し目買いが入って切り返すと、再び上げ幅を3桁に広げ、節目の35000円を上回って取引を終えた。
業種別では非鉄金属、その他金融、サービスなどが上昇した一方、電気・ガス、空運、ゴム製品などが下落した。上方修正と増配を発表したフジクラ<5803.T>に買いが殺到。場中は値が付かずストップ高比例配分となった。半面、下方修正を発表した浜松ホトニクス<6965.T>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1225/値下がり392。ナスダックの大幅高や傘下アーム株の急伸を手がかりに、ソフトバンクGが4.9%高。三井住友やみずほFGなど銀行株が強く、地銀株も軒並み高となった。1Q決算が好感されたリクルートHDが大幅上昇。上期が大幅な増益となったほか、身売りを検討しているとの観測が報じられたトレンドマイクロがストップ高比例配分となった。宮崎県沖での地震を受けて、復興需要期待から清水建設や鹿島など建設株が急伸。自身の決算も好感された大成建設が7%を超える上昇となった。
一方、大規模地震で原発に対する風当たりが強まることへの警戒から、九州電力、北海道電力、東電HDなど電力株が軒並み大幅安。前日ストップ高のレーザーテックは、大幅高スタートとなったものの、買いが続かず下落で終えた。TOWA、ネクソン、セレス、カバーなどが決算を受けて急落。前日ストップ安で終えた資生堂は売りが止まらず、12.1%安と大きく値を崩した。
日経平均は後場に一時下げに転じたものの、終値では3桁の上昇となった。三連休前で手がけづらさもある中、押し目ですかさず買いが入ったことは期待の持てる動き。4451円安となった5日の安値が31156円で、以降の安値は6日が32077円、7日が33739円、8日が34207円、9日が34445円と、下値に関しては着実に切り上げている。1日で4000円レベルの下げはあると市場参加者が認識してしまった以上、5日の安値31156円から少なくとも5000円以上は戻してこないと、安心して日本株を買う環境にはなりづらい。早期に36000円を上回ることができるかどうかが来週以降の焦点となる。
【来週の見通し】
方向感に欠ける展開か。月曜が休場で立ち合いは4日。日米ともに4-6月期決算の発表が概ね一巡し、個別の材料は少なくなる。米国で経済指標の発表が多く、消費者物価指数や小売売上高など注目度の高い指標が出てくることから、これらの結果と米国マーケットの反応に一喜一憂することになるだろう。米国も景気後退懸念から株式市場が不安定となっているだけに、指標に対する反応が大きくなりやすい。日経平均は今週、歴代最大の上げ幅と下げ幅の両方を更新しているだけに、日々の振れ幅は大きくなるとみておいた方が良い。急落に対する警戒はそう簡単には拭いきれず、動きが良くなってくれば戻り売りが上値を抑えると思われる。一方、現状水準から大きく下げるようなら、政策期待も高まる。強弱感が入り交じることで、落ち着かない週になると予想する。
業種別では非鉄金属、その他金融、サービスなどが上昇した一方、電気・ガス、空運、ゴム製品などが下落した。上方修正と増配を発表したフジクラ<5803.T>に買いが殺到。場中は値が付かずストップ高比例配分となった。半面、下方修正を発表した浜松ホトニクス<6965.T>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1225/値下がり392。ナスダックの大幅高や傘下アーム株の急伸を手がかりに、ソフトバンクGが4.9%高。三井住友やみずほFGなど銀行株が強く、地銀株も軒並み高となった。1Q決算が好感されたリクルートHDが大幅上昇。上期が大幅な増益となったほか、身売りを検討しているとの観測が報じられたトレンドマイクロがストップ高比例配分となった。宮崎県沖での地震を受けて、復興需要期待から清水建設や鹿島など建設株が急伸。自身の決算も好感された大成建設が7%を超える上昇となった。
一方、大規模地震で原発に対する風当たりが強まることへの警戒から、九州電力、北海道電力、東電HDなど電力株が軒並み大幅安。前日ストップ高のレーザーテックは、大幅高スタートとなったものの、買いが続かず下落で終えた。TOWA、ネクソン、セレス、カバーなどが決算を受けて急落。前日ストップ安で終えた資生堂は売りが止まらず、12.1%安と大きく値を崩した。
日経平均は後場に一時下げに転じたものの、終値では3桁の上昇となった。三連休前で手がけづらさもある中、押し目ですかさず買いが入ったことは期待の持てる動き。4451円安となった5日の安値が31156円で、以降の安値は6日が32077円、7日が33739円、8日が34207円、9日が34445円と、下値に関しては着実に切り上げている。1日で4000円レベルの下げはあると市場参加者が認識してしまった以上、5日の安値31156円から少なくとも5000円以上は戻してこないと、安心して日本株を買う環境にはなりづらい。早期に36000円を上回ることができるかどうかが来週以降の焦点となる。
【来週の見通し】
方向感に欠ける展開か。月曜が休場で立ち合いは4日。日米ともに4-6月期決算の発表が概ね一巡し、個別の材料は少なくなる。米国で経済指標の発表が多く、消費者物価指数や小売売上高など注目度の高い指標が出てくることから、これらの結果と米国マーケットの反応に一喜一憂することになるだろう。米国も景気後退懸念から株式市場が不安定となっているだけに、指標に対する反応が大きくなりやすい。日経平均は今週、歴代最大の上げ幅と下げ幅の両方を更新しているだけに、日々の振れ幅は大きくなるとみておいた方が良い。急落に対する警戒はそう簡単には拭いきれず、動きが良くなってくれば戻り売りが上値を抑えると思われる。一方、現状水準から大きく下げるようなら、政策期待も高まる。強弱感が入り交じることで、落ち着かない週になると予想する。