ニューヨーク外国為替市場概況・14日 ユーロドル、3日続伸

 14日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3日続伸。終値は1.1012ドルと前営業日NY終値(1.0993ドル)と比べて0.0019ドル程度のユーロ高水準だった。米労働省が発表した7月米消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%/前年比2.9%、エネルギーと食品を除くコア指数は前月比0.2%/前年比3.2%となり、ほぼ市場予想に沿った内容となった。指標発表直後は一時1.1004ドル付近まで売られたものの、そのあとは買い戻しが優勢となり、23時30分過ぎに1.1047ドルと年初来高値を更新した。市場では「コア指数の前年同月比の伸びが4カ月連続で鈍化し、米連邦準備理事会(FRB)による9月利下げの論拠を支える結果となった」との声が聞かれた。
 ただ、買い一巡後は伸び悩んだ。米金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りが上昇したことなどが相場の重しとなり、1.1011ドル付近まで押し戻された。

 ドル円は反発。終値は147.33円と前営業日NY終値(146.84円)と比べて49銭程度のドル高水準だった。米CPI発表直後は売買が交錯。146.58円まで売られたものの、すぐに147.58円の本日高値を付けた。そのあとは再び146.58円付近まで値を下げたが、5時30分前には147.44円付近まで値を戻すなど、一進一退の動きが続いた。
 市場では「前日発表の7月米卸売物価指数(PPI)に続き、インフレの鈍化傾向が示された。FRBによる9月の利下げ観測が改めて意識されたものの、大きなサプライズはなく、おおむね落ち着いた値動きとなっている」との声が聞かれた。

 ユーロ円は3日続伸。終値は162.25円と前営業日NY終値(161.42円)と比べて83銭程度のユーロ高水準。22時過ぎに一時162.59円と1日以来の高値を付けたものの、そのあとはドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

 NZドルは軟調だった。NZドル米ドルは一時0.5995米ドルまで値を下げたほか、ユーロNZドルは1.8371NZドルまで値を上げた。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)はこの日、政策金利を0.25%引き下げることを決めたと発表。声明では「金融政策の引き締めを緩和し始める余地がある」と指摘した。市場では金利据え置きを予想する向きが多かっただけに、公表後はNZドル売りで反応。NY市場に入ってもNZドル売りの流れが続いた。

本日の参考レンジ
ドル円:146.08円 - 147.58円
ユーロドル:1.0985ドル - 1.1047ドル
ユーロ円:160.59円 - 162.59円

(中村)
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