株式明日の戦略-主力大型株が強く4日続伸、米経済軟着陸への期待は高まるか

 15日の日経平均は大幅に4日続伸。終値は284円高の36726円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1018/値下がり577。三菱重工や川崎重工が急伸。三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行が3~4%台の上昇と強い動きを見せた。半導体株は濃淡あったがレーザーテック、ディスコ、TOWAなどが大幅上昇。業績関連ではKADOKAWAや電通Gなど、下方修正の発表が悪材料出尽くしとなって強く買われる銘柄が散見された。

 一方、キーエンスが3%を超える下落となったほか、リクルート、ソニーG、アドバンテストなどグロース系の銘柄の一角が弱かった。ANAやJR東日本など運輸関連が軟調。メドレーが一時ストップ安、Sun Asteriskがストップ安と、決算失望銘柄は厳しい下げとなった。

 米国の7月の生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)は、ともにインフレ沈静化に対する期待を高める内容であった。米国株はしっかりとした動きを見せており、日本株も8月前半の暴落から値を戻しつつある。

 本日の米国では、7月小売売上高や鉱工業生産など経済指標の発表が多い。指標が著しく弱く、米国が景気後退を警戒して大きく下げ、為替市場では円高(ドル安)が進むというのがバッドシナリオ。このケースでは、あすの日本株が今週の上げ分を吐き出すような下落となる可能性もある。言い換えれば、このケース以外では戻り基調は崩れないだろう。

 今週は上昇が続く中で主力大型株が存在感を出している。メジャーな銘柄でも直近安値から2割以上戻しているものが結構あり、回転も効いている。日経平均のきょうの終値は36726円。節目の4万円にはまだ遠く、4日続伸とはいえ高値警戒感を意識するようなレベルではない。先週末8月9日の終値が35025円。37025円を上回れば週間で2000円を超える上昇になる。届かない水準ではないだけに、週末の一段高に期待したい。
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