ニューヨーク外国為替市場概況・22日 ドル円、5日ぶり反発

 22日のニューヨーク外国為替市場でドル円は5営業日ぶりに反発。終値は146.29円と前営業日NY終値(145.21円)と比べて1円08銭程度のドル高水準だった。シュミッド米カンザスシティー連銀総裁が「利下げを支持する前にさらなるデータを見る必要がある」と発言したことなどを手掛かりに全般ドル買いが先行。7月米中古住宅販売件数が予想を上回ったこともドル買いを促すと、23時30分前に一時146.53円と日通し高値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.87%台まで上昇したことも相場の支援材料。
 前日の高値146.77円がレジスタンスとして意識されると、伸び悩む場面もあったが、下押しは145.88円付近にとどまった。
 なお、コリンズ米ボストン連銀総裁は「データが利下げのペースを導く」「雇用統計の修正にもかかわらず、労働市場は健全」「段階的な利下げが適切になるだろう」と述べたほか、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「データが予想通りなら9月利下げを支持する」と語った。

 ユーロドルは5日ぶりに反落。終値は1.1112ドルと前営業日NY終値(1.1150ドル)と比べて0.0038ドル程度のユーロ安水準だった。シュミッド米カンザスシティー連銀総裁の発言や米長期金利の上昇などを手掛かりに全般ドル買いが進行。前日の安値1.1100ドルを下抜けて一時1.1098ドルまで値を下げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.63まで上昇した。
 カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演するのを明日23日に控えて、ポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いも出やすかった。

 ユーロ円は続伸。終値は162.56円と前営業日NY終値(161.95円)と比べて61銭程度のユーロ高水準。ただ、NY市場に限れば162円台でのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:144.85円 - 146.53円
ユーロドル:1.1098ドル - 1.1164ドル
ユーロ円:161.48円 - 162.91円

(中村)
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