ロンドン為替見通し=23時からのパウエルFRB議長の基調講演待ちで動きづらい展開か
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、今夜の23時から予定されているジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのパウエルFRB議長の基調講演待ちで動きづらい展開が予想される。
パウエルFRB議長は、7月31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、「問題となるのは、データの全体像や変化する見通し、リスクバランスがインフレに対する確信の強まり、そして堅調な労働市場の維持と整合するかどうかだ」と指摘した。そして、「そのテストが満たされれば、早ければ次回9月の会合で政策金利の引き下げが選択肢となり得る」、「経済の展開の仕方次第で、年内の利下げがゼロにも複数回にもなるというシナリオは想像し得る」と述べていた。
さらに、労働市場が冷え込むにつれてインフレが予想外に加速するリスクは低下したが、労働市場の下振れリスクは「現在、現実のものとなっている」とも述べていた。
その後、8月2日に発表された米7月失業率は4.3%へ上昇し、FRBが完全雇用と見なす4.2%をわずかに上回っていた。そして21日に米労働省が発表した年次ベンチマーク改定の速報値では、2024年3月までの1年間の雇用者増は81万8000人下方修正されており、パウエルFRB議長が懸念を示していた労働市場の下振れリスクが高まっている。
市場では、パウエルFRB議長は2020年8月27日のジャクソンホール会合における講演での政策を再表明するのではないか、と噂されている。パウエルFRB議長は、FRBの金融政策の主軸を「物価安定」から「雇用最大化」へ転換して、金融緩和により雇用拡大を優先することを約束していた。
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始に言及した場合、ユーロドルとポンドドルの上昇要因となるため、注目しておきたい。
また、ベイリーBOE総裁の講演も予定されていることで、金融政策への言及には要警戒となる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1191ドル(ピポット・レジスタンス2)
・ユーロ円:163.15円(日足一目均衡表・基準線)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1044ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:161.48円(8/22安値)
(山下)
パウエルFRB議長は、7月31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、「問題となるのは、データの全体像や変化する見通し、リスクバランスがインフレに対する確信の強まり、そして堅調な労働市場の維持と整合するかどうかだ」と指摘した。そして、「そのテストが満たされれば、早ければ次回9月の会合で政策金利の引き下げが選択肢となり得る」、「経済の展開の仕方次第で、年内の利下げがゼロにも複数回にもなるというシナリオは想像し得る」と述べていた。
さらに、労働市場が冷え込むにつれてインフレが予想外に加速するリスクは低下したが、労働市場の下振れリスクは「現在、現実のものとなっている」とも述べていた。
その後、8月2日に発表された米7月失業率は4.3%へ上昇し、FRBが完全雇用と見なす4.2%をわずかに上回っていた。そして21日に米労働省が発表した年次ベンチマーク改定の速報値では、2024年3月までの1年間の雇用者増は81万8000人下方修正されており、パウエルFRB議長が懸念を示していた労働市場の下振れリスクが高まっている。
市場では、パウエルFRB議長は2020年8月27日のジャクソンホール会合における講演での政策を再表明するのではないか、と噂されている。パウエルFRB議長は、FRBの金融政策の主軸を「物価安定」から「雇用最大化」へ転換して、金融緩和により雇用拡大を優先することを約束していた。
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始に言及した場合、ユーロドルとポンドドルの上昇要因となるため、注目しておきたい。
また、ベイリーBOE総裁の講演も予定されていることで、金融政策への言及には要警戒となる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1191ドル(ピポット・レジスタンス2)
・ユーロ円:163.15円(日足一目均衡表・基準線)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1044ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:161.48円(8/22安値)
(山下)