ロンドン為替見通し=8月スイスとトルコの消費者物価指数に要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、重要な経済指標の発表や要人発言の予定がないことで、米10年債利回りの動向やウクライナ戦争に関するヘッドラインに警戒していく展開となる。
 ユーロドルは5日のNYカットオプションが1.1075ドルに控えており、材料難の中で値動きを抑制する可能性を念頭に置いておきたい。

 本日は、8月のスイスとトルコの消費者物価指数(CPI)に要注目となる。
 8月スイスCPIの予想は前月比+0.1%、前年比+1.2%となっており、7月の前月比-0.2%からは上昇、前年比+1.3%からは低下が見込まれている。
 スイス国立銀行は、先日、「2024年のインフレ率は1.3%と予測(従来は1.4%)」しており、8月のCPIが予想通りならば、追加利下げの可能性が高まることになる。

 ジョーダンSNB(スイス国立銀行)総裁は今月末に退任予定だが、26日にスイス国立銀行の金融政策決定会合が予定されている。

 8月のトルコCPIは前月比+2.29%、前年比+51.86%と予想されており、7月の前年比+61.78%からの大幅な低下が見込まれている。予想通りならば、トルコ中銀の「今年後半にはディスインフレが定着するだろう」との見解が裏付けられることになる。

 ウクライナ情勢に関しては、ロシアのリャブコフ外務次官が、「核ドクトリンを見直す」と宣言して核脅威のレベルを高めており、関連ヘッドラインに要警戒か。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1122ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:164.05円(200日移動平均線)
・スイスフラン円:174.21円(7/31高値)
・トルコリラ円:4.43円(8/15・16高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0990ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:161.47円(日足一目均衡表・転換線)
・スイスフラン円:171.16円(日足一目均衡表・転換線)
・トルコリラ円:4.25円(8/30安値)

(山下)
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