ロンドン為替見通し=7月独製造業新規受注、8月英建設業PMI、7月ユーロ圏小売売上高などに要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、7月独製造業新規受注や7月ユーロ圏小売売上高などを見極めた後は、ニューヨーク市場で発表される米国雇用関連指標を待つ展開となる。
 ポンドドルは8月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:54.9)に注目しておきたい。

 7月独製造業新規受注(予想:前月比▲1.7%/前年同月比▲1.9%)や7月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比+0.1%/前年比+0.1%)では、来週12日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げの可能性を探ることになる。

 明日の米8月雇用統計に向けて米国の雇用指標に注目が集まっており、本日も8月米企業の人員削減数、8月ADP全米雇用報告、4-6月期米非農業部門労働生産性・改定値、前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数、8月米ISM非製造業「雇用」指数などを見極めて行くことになる。

 また、引き続きウクライナ戦争に関するヘッドラインには警戒しておきたい。
 昨日は、ロシアのペスコフ大統領報道官が「集団的西側諸国」の行動により、核使用条件を定めた同国の軍事ドクトリンの変更が必要になった、との見解を示した。

 ロシアが核兵器を使用する条件として挙げられているのは、以下の4つである。
・ロシアと同盟国への弾道ミサイル発射に関する信頼できる情報を入手したとき
・ロシアと同盟国に対して敵が核兵器や大量破壊兵器を使用したとき
・死活的に重要な政府や軍の施設に対して敵が干渉を行ったとき
・通常兵器によってロシアが侵略され国家の存立が危機的になったとき

 昨日のウクライナ関連の報道は以下の通りとなっている
 ショルツ独首相は、ドイツがウクライナへの支援を凍結するとの報道を否定した。
 ラブロフ露外相は、米国がロシアの内陸部まで射程圏に入る長距離巡航ミサイルの供与についてウクライナと合意に近づいているという報道に関して、米国はロシアの「レッドライン」を軽視すべきでないと警告した。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1114ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:160.89円(9/4高値)
・ポンドドル:1.3266ドル(8/27高値)
・ポンド円:191.20円(日足一目均衡表・転換線)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0990ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:157.70円(8/7安値)
・ポンドドル:1.3011ドル(8/21安値)
・ポンド円:186.80円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)
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