欧州マーケットダイジェスト・10日 株小幅安・ドル荒い値動き
(10日終値:11日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.81円(10日15時時点比▲0.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.49円(▲0.77円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0919ドル(▲0.0019ドル)
FTSE100種総合株価指数:8237.73(前営業日比▲6.01)
ドイツ株式指数(DAX):19210.90(▲44.03)
10年物英国債利回り:4.210%(△0.030%)
10年物独国債利回り:2.256%(▲0.001%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
8月独小売売上高
(前月比) 1.6% 1.5%
(前年比) 2.4% 1.8%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は荒い値動き。米重要指標の発表を控えて、しばらくは149.00円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。ただ、NY時間発表の米経済指標の結果が伝わると、売買が交錯し相場は乱高下した。9月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、根強いインフレへの警戒感からドル買いが先行すると一時149.53円付近まで値を上げたものの、アジア時間に日通し高値149.55円手前で失速。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことも相場の重しとなり、一時148.30円と日通し安値を更新した。
なお、米CPIの伸び率は6カ月連続で縮小し、2021年2月以来約3年半ぶりの低水準となった。CPIの内容消化が進むとインフレの減速傾向が示されたと捉える向きもあった。また、失業保険申請件数の増加については米南東部を直撃したハリケーン「ヘレン」などが影響した。
グールズビー米シカゴ連銀総裁はCPIが予想を上回ったことについて「過度に懸念していない」と話したほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「インフレ圧力の緩和が続く中、米連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくと予想される」と述べた。
もっとも、ボスティック米アトランタ連銀総裁が「最新のインフレ、労働市場データにより、FRBは忍耐強くなれる」「11月の金利据え置きについて、私は間違いなくオープン」「今年の利下げをスキップしても全く問題ない」と述べ、11月金利据え置きの可能性を示唆すると、一時149.08円付近まで強含んだ。
・ユーロドルは弱含み。本日発表の米経済指標が強弱入り混じる内容だったことが分かると売買が交錯したものの、NY午後に入ると徐々に上値を切り下げた。ユーロ圏景気への懸念から、欧州中央銀行(ECB)が17日の定例理事会で追加利下げを決めるとの観測が引き続きユーロの重し。なお、9月12日のECB理事会議事要旨では「今後のデータがベースライン予測と一致すれば、段階的に金融を緩和していくのが適切だという点で概ね同意した」ことが分かった。
ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月金利据え置きの可能性を示唆すると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.1158%前後と7月31日以来の高水準を記録。米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.0900ドルと8月8日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。
・ユーロ円は軟調。アジア時間に一時163.61円まで上昇したあとはじり安の展開となった。欧米株安や日経平均先物の下落に伴う円買い・ユーロ売りが入ると、一時162.18円と日通し安値を付けた。
・ロンドン株式相場は小反落。前日の米国株相場の上昇が投資家心理を支え、買いが先行したものの、終盤失速した。BAEシステムズやアシュテッド・グループなど資本財サービス株が売られたほか、ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが値下がりした。半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われた。
・フランクフルト株式相場は反落。アジア株相場の上昇が投資家心理を支え、買いが入った半面、NY時間発表の米経済指標を受けて本日の米国株相場が下落すると独株にも売りが出た。個別ではラインメタル(3.68%安)やシーメンス・エナジー(2.61%安)、DHLグループ(2.34%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=148.81円(10日15時時点比▲0.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.49円(▲0.77円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0919ドル(▲0.0019ドル)
FTSE100種総合株価指数:8237.73(前営業日比▲6.01)
ドイツ株式指数(DAX):19210.90(▲44.03)
10年物英国債利回り:4.210%(△0.030%)
10年物独国債利回り:2.256%(▲0.001%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
8月独小売売上高
(前月比) 1.6% 1.5%
(前年比) 2.4% 1.8%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は荒い値動き。米重要指標の発表を控えて、しばらくは149.00円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。ただ、NY時間発表の米経済指標の結果が伝わると、売買が交錯し相場は乱高下した。9月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、根強いインフレへの警戒感からドル買いが先行すると一時149.53円付近まで値を上げたものの、アジア時間に日通し高値149.55円手前で失速。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことも相場の重しとなり、一時148.30円と日通し安値を更新した。
なお、米CPIの伸び率は6カ月連続で縮小し、2021年2月以来約3年半ぶりの低水準となった。CPIの内容消化が進むとインフレの減速傾向が示されたと捉える向きもあった。また、失業保険申請件数の増加については米南東部を直撃したハリケーン「ヘレン」などが影響した。
グールズビー米シカゴ連銀総裁はCPIが予想を上回ったことについて「過度に懸念していない」と話したほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「インフレ圧力の緩和が続く中、米連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくと予想される」と述べた。
もっとも、ボスティック米アトランタ連銀総裁が「最新のインフレ、労働市場データにより、FRBは忍耐強くなれる」「11月の金利据え置きについて、私は間違いなくオープン」「今年の利下げをスキップしても全く問題ない」と述べ、11月金利据え置きの可能性を示唆すると、一時149.08円付近まで強含んだ。
・ユーロドルは弱含み。本日発表の米経済指標が強弱入り混じる内容だったことが分かると売買が交錯したものの、NY午後に入ると徐々に上値を切り下げた。ユーロ圏景気への懸念から、欧州中央銀行(ECB)が17日の定例理事会で追加利下げを決めるとの観測が引き続きユーロの重し。なお、9月12日のECB理事会議事要旨では「今後のデータがベースライン予測と一致すれば、段階的に金融を緩和していくのが適切だという点で概ね同意した」ことが分かった。
ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月金利据え置きの可能性を示唆すると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.1158%前後と7月31日以来の高水準を記録。米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.0900ドルと8月8日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。
・ユーロ円は軟調。アジア時間に一時163.61円まで上昇したあとはじり安の展開となった。欧米株安や日経平均先物の下落に伴う円買い・ユーロ売りが入ると、一時162.18円と日通し安値を付けた。
・ロンドン株式相場は小反落。前日の米国株相場の上昇が投資家心理を支え、買いが先行したものの、終盤失速した。BAEシステムズやアシュテッド・グループなど資本財サービス株が売られたほか、ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが値下がりした。半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われた。
・フランクフルト株式相場は反落。アジア株相場の上昇が投資家心理を支え、買いが入った半面、NY時間発表の米経済指標を受けて本日の米国株相場が下落すると独株にも売りが出た。個別ではラインメタル(3.68%安)やシーメンス・エナジー(2.61%安)、DHLグループ(2.34%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。
(中村)