欧州マーケットダイジェスト・16日 株まちまち・金利低下・ドル高

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.75円(16日15時時点比△0.43円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.66円(△0.10円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0862ドル(▲0.0024ドル)
FTSE100種総合株価指数:8329.07(前営業日比△79.79)
ドイツ株式指数(DAX):19432.81(▲53.38)
10年物英国債利回り:4.064%(▲0.098%)
10年物独国債利回り:2.184%(▲0.038%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
9月英消費者物価指数(CPI)
(前月比)    0.0%      0.3%
(前年比)    1.7%      2.2%
CPIコア指数
(前年比)    3.2%      3.6%
9月英小売物価指数(RPI)
(前月比)   ▲0.3%      0.6%
(前年比)    2.7%      3.5%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。しばらくは149.30円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、NYの取引時間帯に入ると徐々に強含んだ。米国株相場や日経平均先物の上昇などを手掛かりに投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いが出た。3時過ぎに一時149.79円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値149.84円が目先レジスタンスとして意識されたため、一本調子で上昇する展開にはならなかった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.99%台まで低下したことも相場の重し。

・ユーロドルは頭が重かった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0901ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0917ドルが目先レジスタンスとして働くと失速した。欧州中央銀行(ECB)が17日の定例理事会で追加利下げを決めるとの観測もユーロの重し。ドル円のドル高基調につれたユーロ売り・ドル買いも出ると一時1.0862ドルと8月2日以来の安値を更新した。

・ポンドは一時売りが強まった。9月英消費者物価指数(CPI)が予想を下回ると、英中銀(BOE)が利下げを進めやすくなるとの見方が広がり、英長期金利の低下とともにポンド売りが進んだ。ポンドドルは一時1.2983ドルと日通し安値を付けたほか、ユーロポンドは0.8380ポンドと日通し高値を更新した。ポンド円も本日安値となる193.71円まで値を下げた。

・ユーロ円は小幅高。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると、1時30分前に162.89円と本日高値を更新した。ただ、ユーロドルの下落につれた売りも出たため、上値は限定的だった。

・ロンドン株式相場は反発。9月英CPIが予想を下回ると、BOEが利下げを進めやすくなるとの見方が広がり、株買いが優勢となった。コンパス・グループやネクストなど一般消費財サービスが買われたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は小幅続落。前日の米国株や本日のアジア株相場の下落が投資家心理を冷やした。個別では通期業績予想を再度上方修正したにもかかわらずスポーツウエア大手のアディダスが6%超の大幅下落となったほか、ザルトリウス(4.03%安)やキアゲン(2.04%安)、ハノーバー再保険(1.86%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。英利下げ観測を背景に英国債が上昇。独国債にも買いが波及した。ECBが明日17日の定例理事会で追加利下げを決めるとの観測も買いを促した。

(中村)
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