欧州マーケットダイジェスト・23日 株安・円安・ドル高

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=152.77円(23日15時時点比△0.59円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.50円(△0.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0768ドル(▲0.0038ドル)
FTSE100種総合株価指数:8258.64(前営業日比▲47.90)
ドイツ株式指数(DAX):19377.62(▲44.29)
10年物英国債利回り:4.200%(△0.034%)
10年物独国債利回り:2.304%(▲0.014%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
10月ユーロ圏消費者信頼感指数
(速報値)   ▲12.5      ▲12.9

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が優勢との見方が強まる中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.2556%前後と7月26日以来約3カ月ぶりの高水準を記録。全般ドル買いが優勢となり、21時30分前に一時153.19円と7月31日以来の高値を付けた。市場では「衆院選での自民・公明与党の苦戦が予想されるなど政局不安が高まるなかで、月末の日銀金融政策決定会合で利上げは実施されづらいだろう」との思惑が浮上し、円売りを誘った面もあった。「200日移動平均線が位置する151.38円を明確に上回っていることで、テクニカル的にも買いが入りやすい地合いだった」との声も聞かれた。
 ただ、153円台では利食い売りなどが出たため、滞空時間は短かった。米長期金利の上昇が一服した影響もあり、3時過ぎには152.62円付近まで下押しした。ダウ平均が一時600ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比380円安の3万7690円まで下げたことも相場の重し。

・ユーロドルは軟調。米国での大幅利下げ観測が後退する一方、ユーロ圏では低迷する経済を支えるため、欧州中央銀行(ECB)が12月に大幅利下げを実施するとの見方が強まっており、ユーロ売り・ドル買いが優勢になった。21時30分前には一時1.0761ドルと7月3日以来の安値を更新した。「ECBが12月に0.25%の追加利下げを実施するとの予想が優勢だが、一部では0.50%の大幅利下げを予想する声が出始めている」もよう。その後の戻りも1.0786ドル付近にとどまった。

・ユーロ円は小高い。東京市場からの円売りの流れが継続し、23時30分前に一時165.02円と7月31日以来の高値を付けたものの、買い一巡後は伸び悩んだ。ドル円の上げ幅縮小や日米株価指数の下落が相場の重しとなり、3時過ぎには164.36円付近まで下押しした。
 なお、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席のためワシントンを訪れている加藤財務相は円相場についてコメントしなかった。

・ロンドン株式相場は4日続落。米長期金利の先高観や米国株相場の下落などが投資家心理の重しとなり、売りが優勢となった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。BPやシェルなどエネルギー株も軟調だった。

・フランクフルト株式相場は3日続落。米欧の長期金利上昇や、本日の米国株相場の下落が投資家心理を冷やした。個別ではザランド(2.64%安)やドイツ証券取引所(1.98%安)、メルク(1.98%安)などの下げが目立った。半面、インフィニオン・テクノロジーズ(2.27%高)などは買われた。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。


(中村)
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