欧州マーケットダイジェスト・24日 株高・ドル安

(24日終値:25日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=151.62円(24日15時時点比▲0.76円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.06円(▲0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0820ドル(△0.0032ドル)
FTSE100種総合株価指数:8269.38(前営業日比△10.74)
ドイツ株式指数(DAX):19443.00(△65.38)
10年物英国債利回り:4.237%(△0.037%)
10年物独国債利回り:2.266%(▲0.038%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
10月仏企業景況感指数
         97        98
10月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
        44.5       44.6
10月仏サービス部門PMI速報値
        48.3       49.6
10月独製造業PMI速報値
        42.6       40.6
10月独サービス部門PMI速報値
        51.4       50.6
10月ユーロ圏製造業PMI速報値
        45.9       45.0
10月ユーロ圏サービス部門PMI速報値
        51.2       51.4
10月英製造業PMI速報値
        50.3       51.5
10月英サービス部門PMI速報値
        51.8       52.4

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は弱含み。足もとで相場上昇が続き、前日には一時153.19円と7月31日以来の高値を更新しただけに、本日は利食い売りなどが優勢となった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.17%台まで低下したこともドル売りを促した。NYの取引時間帯に入ると、ダウ平均や日経平均先物が下落したことなどが相場の重しとなり、2時30分過ぎに一時151.55円と日通し安値を更新した。
 この日発表の前週分の米新規失業保険申請件数や10月米購買担当者景気指数(PMI)速報値、9月米新築住宅販売件数が予想より強い内容だったことが分かると、米長期金利の低下幅縮小とともに152円台前半まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。

・ユーロドルは底堅い動き。10月仏製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回るとユーロ売り・ドル買いが先行し一時1.0771ドルと日通し安値を付けたものの、前日に付けた7月3日以来の安値1.0761ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢となった。NY市場では良好な米経済指標が相次いだものの、米長期金利が低下したためユーロ買い・ドル売りがじわりと強まり、3時前に一時1.0824ドルと日通し高値を付けた。
 なお、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「欧州中央銀行(ECB)は出遅れており、より急速な利下げを検討すべき」と述べたほか、カザークス・ラトビア中銀総裁は「政策金利に関して、あらゆる選択肢が残されている」と発言。一方、ナーゲル独連銀総裁は「性急な利下げには否定的」、ミュラー・エストニア中銀総裁は「最善の政策選択は慎重な利下げ」などと語った。

・ユーロ円は仏PMI速報値の下振れを受けて一時163.81円と日通し安値を付けたものの、そのあとは164.00円を挟んだもみ合いの展開に。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・オセアニア通貨は軟調だった。ダウ平均や日経平均先物の下落を受けてリスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に売りが出た。豪ドル米ドルは一時0.6621米ドル、NZドル米ドルは0.6002米ドル付近まで値を下げたほか、豪ドル円は100.45円、NZドル円は91.05円と日通し安値を更新した。

・ロンドン株式相場は5日ぶりに小反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。米長期金利の上昇一服も投資家心理を上向かせた。バークレイズやロイズ・バンキング・グループなど金融株が買われた半面、SSEやセバーン・トレントなど公共事業株が売られた。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反発。主要企業の決算への期待から買いが入った。米長期金利の上昇が一服していることも投資家心理の改善につながった。個別ではポルシェ(3.07%高)やバイヤスドルフ(2.79%高)、ラインメタル(2.30%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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