欧州マーケットダイジェスト・28日 株高・円上値重い

(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=153.28円(28日15時時点比▲0.25円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.74円(△0.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0813ドル(△0.0026ドル)
FTSE100種総合株価指数:8285.62(前営業日比△36.78)
ドイツ株式指数(DAX):19531.62(△68.03)
10年物英国債利回り:4.254%(△0.021%)
10年物独国債利回り:2.286%(▲0.005%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅い。欧州時間に入って全般ドル売りが先行すると上値を切り下げる展開となった。上昇していた米10年債利回りが一時低下に転じたことも重しに21時30分前には一時152.41円と日通し安値を更新。衆院選で自公が過半数割れとなり、政局不安から日銀の早期利上げ観測後退を受けてアジア時間に上昇した分を全て吐き出す動きとなった。
 ただ、米金利が再び上昇したことで買い戻しが優勢に。米2年債入札が低調な結果となり10年債利回りが4.30%手前まで上昇幅を広げたほか、ダウ平均が堅調に推移したことを支えに153.30円台まで持ち直した。

・ユーロドルは買い戻し。東京市場では1.0782ドルまで下落したものの、欧州時間に入ると独長期金利の上昇を手掛かりに欧州勢が買い戻しで参入。欧米株高でリスクオンのムードが広がったことも支えとなり、24時前には一時1.0828ドルと日通し高値を付けた。
 ウンシュ・ベルギー中銀総裁が「金融緩和をさらに加速させる差し迫った必要性はない」と述べ、市場で広がる大幅利下げ観測をけん制する発言をしたこともユーロの買い戻しを誘った面があった。

・ユーロ円は下値が堅い。欧州序盤はドル円の失速につれて164.44円まで下落し日通し安値を付けた。その後はもみ合いが続いた後、NY時間に入ってドル円が反発したうえ、欧米株が上昇したことも後押しとなり165.80円台まで切り返した。

・ロンドン株式相場は反発。日本や中国の株式相場が上昇した影響を受けて買いが強まった。分野別では、消費財サービスや不動産株の上昇が目立った一方、原油先物価格の大幅下落を受けてエネルギー関連株は安かった。

・フランクフルト株式相場は3日続伸。堅調なアジア株式相場を好感した買いが先行。その後は下げに転じる場面があったが、米国株高が下値を支えた。個別では、フレゼニウス(2.30%高)やハイデルベルグ・マテリアルズ(1.80%高)が買われた半面、ポルシェ(4.95%安)やシーメンス(3.78%安)が安かった。

・欧州債券相場はまちまち。

(越後)
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