欧州マーケットダイジェスト・6日 株安・ドル高

(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.66円(6日15時時点比△0.92円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.90円(△0.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0727ドル(▲0.0032ドル)
FTSE100種総合株価指数:8166.68(前営業日比▲5.71)
ドイツ株式指数(DAX):19039.31(▲216.96)
10年物英国債利回り:4.563%(△0.033%)
10年物独国債利回り:2.405%(▲0.020%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
9月独製造業新規受注
(前月比)   4.2%     ▲5.4%・改
(前年比)   1.0%     ▲3.4%・改
10月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
        49.2       48.3
10月独サービス部門PMI改定値
         51.6       51.4
10月ユーロ圏サービス部門PMI改定値
         51.6       51.2
10月英建設業PMI
         54.3       57.2
9月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
(前月比)   ▲0.6%      0.6%
(前年比)   ▲3.4%     ▲2.3%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は大幅高。5日投開票された米大統領選で共和党のトランプ前大統領の当選が確実になると、「トランプ・トレード」の動きが活発化。米国株相場は急上昇し、米国債は急落(金利は急騰)、ドルは主要通貨に対して大きく買われた。3時過ぎには一時154.70円と7月30日以来の高値を更新した。
 なお、節目の155.00円や7月30日の高値155.22円、7月18日の安値155.38円がレジスタンスとして意識されると伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。

・ユーロドルは下落。トランプ氏の当選が確実となったうえ、同時に実施された米連邦議会選挙では共和党が上院の過半数を確保。米財政拡大やインフレ圧力の増大につながる政策が進みやすくなるとの観測から米長期金利が急騰し、為替市場ではドル買いが広がった。22時過ぎには一時1.0683ドルと6月27日以来の安値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4768%前後と7月1日以来約4カ月ぶりの高水準を記録した。
 ただ、急ピッチで下落した反動で利益確定目的のユーロ買い・ドル売りなどが入ると下げ渋った。1時過ぎには1.0745ドル付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロ円は底堅い動き。ユーロドルの下落につれた売りが先行すると、21時30分過ぎに一時164.93円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は一転上昇した。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、ユーロドルの下げ渋りにつれた買いが入り一時166.03円と日通し高値を付けた。米国株高に伴う円売り・ユーロ買いも出た。

・オフショア人民元(CNH)は対ドルで一時7.2096CNHと8月2日以来の安値を更新した。トランプ氏が当選確実となったことで、米中対立が深刻化するとの見方から中国株やCNHに売りが出た。

・ロンドン株式相場は小幅ながら続落。反発して始まったものの、買いが一巡すると次第に売りが優勢となり終盤下げに転じた。米大統領選で欧州製品への関税引き上げなどを掲げる共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったことで投資家心理が悪化。売りが優勢となった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。続伸して始まったものの、買い一巡後は徐々に弱含んだ。米大統領選で欧州製品への関税引き上げなどを掲げる共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったことで売りが優勢となった。
 なお、フランスの株価指数は0.51%安、イタリアは1.54%安、スペインは2.90%安となった。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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