ニューヨーク外国為替市場概況・7日 ドル円、反落

 7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は152.94円と前営業日NY終値(154.63円)と比べて1円69銭程度のドル安水準だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表が近づく中、米長期金利の低下に伴うドル売りが先行。アジア時間に154.71円と7月30日以来の高値を付けたあとだけに、米重要イベントを控えたポジション調整目的の売りも出やすく、1時前に152.86円まで値を下げた。FOMCの結果が伝わると153.47円付近まで下げ渋る場面もあったが戻りは鈍く、5時過ぎには一時152.70円と日通し安値を更新している。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いたFOMCで市場予想通り政策金利を0.25%引き下げて、4.50-4.75%にすることを決めたと発表。声明では「FF金利の目標誘導レンジの追加調整を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」などと指摘し、前回までの「インフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信を強めている」との文言を削除した。
 また、パウエルFRB議長はFOMC後の会見で「短期的には、選挙は政策に影響しない」としたうえで、「我々はあらかじめ決められたコースを進んでいるわけではない。FRBは会合ごとに決定を下し続ける」と話し、データ次第で利下げペースを決める姿勢を強調した。

 ユーロドルは反発。終値は1.0805ドルと前営業日NY終値(1.0729ドル)と比べて0.0076ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.30%台まで低下したことを受けて全般ドル売りが優勢となった。0時30分過ぎに一時1.0825ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.19まで低下した。
 FOMC結果公表後は1.0767ドル付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的。米金利低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入りやすく1.0810ドル付近まで持ち直した。

 ユーロ円は3営業日ぶりに反落。終値は165.25円と前営業日NY終値(165.91円)と比べて66銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落につれた売りが出て一時本日安値となる165.01円まで値を下げたものの、ユーロドルの上昇につれた買いも入ったため、下落のスピードは緩やかだった。

本日の参考レンジ
ドル円:152.70円 - 154.71円
ユーロドル:1.0713ドル - 1.0825ドル
ユーロ円:165.01円 - 165.96円

(中村)
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