ニューヨーク外国為替市場概況・28日 ドル円、4日ぶり反発

 28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに反発。終値は151.55円と前営業日NY終値(151.09円)と比べて46銭程度のドル高水準だった。「米政権の検討している追加の対中半導体規制が以前想定されていたより厳しい措置には至らない見通し」との一部報道を受けて、投資家心理が改善すると欧州株相場が上昇。リスク・オンの円売り・ドル買いが先行し、欧州市場では一時151.95円と日通し高値を付けた。
 ただ、200日移動平均線が位置する152.00円がレジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。米国市場が感謝祭の祝日で休場となる中、24時過ぎには151.41円付近まで下押しした。その後は市場参加者が激減し、151円台半ばで値動きが細った。

 ユーロドルは小反落。終値は1.0552ドルと前営業日NY終値(1.0566ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ安水準だった。米感謝祭の祝日で市場参加者が極端に減少する中、目先のポジション調整が相場を主導した。NY市場に限れば0.0027ドル程度の狭いレンジでの取引に終始した。市場では「明日29日に発表される11月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値を確認したいとの雰囲気がある」との声も聞かれた。
 アルマン仏財務相が「予算が可決されなければフランスが制御不能に陥るリスク」と述べたことで仏政局不安が意識されたほか、ビルロワドガロー仏中銀総裁が「12月に利下げする理由は十分にあり、規模についてはオープンな姿勢を維持すべき」と述べたことが相場の重しとなり、23時前に一時1.0530ドル付近まで下押しした。ただ、日本時間夕刻に付けた日通し安値1.0528ドルが目先サポートとして意識されると1.0557ドル付近まで下げ渋った。

 ユーロ円は3日ぶりに反発。終値は159.90円と前営業日NY終値(159.66円)と比べて24銭程度のユーロ高水準。日本時間夕刻に一時160.34円と日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると159.57円付近まで下押しした。ただ、東京時間に付けた日通し安値159.51円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。そのあとは米市場が休場で動意が鈍った。

本日の参考レンジ
ドル円:150.93円 - 151.95円
ユーロドル:1.0528ドル - 1.0570ドル
ユーロ円:159.51円 - 160.34円

(中村)
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