ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ドル円、小幅続落

 6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅に続落。終値は150.00円と前営業日NY終値(150.10円)と比べて10銭程度のドル安水準だった。11月米雇用統計で非農業部門雇用者数は+22.7万人と予想の+20.0万人を上回ったほか、11月米平均時給も予想より強いなど概ね良好な内容だったが、発表後はドル売りで反応。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」で、12月の利下げ確率が一時91%まで急上昇したため、市場では「利下げ予想を覆すほどの内容ではなかった」との見方から一時149.37円まで売り込まれた。
 もっとも、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事が「インフレのリスクは依然として顕著」などと述べると売りは一服。12月米ミシガン大学消費者態度指数・速報値が予想より良かったうえ、ハマック米クリーブランド連銀総裁が「利下げペースを緩める時期に近づいているか、すでにその時期」と述べたことも支えとなり150.13円付近まで持ち直した。

 ユーロドルは4営業日ぶりに反落。終値は1.0568ドルと前営業日NY終値(1.0586ドル)と比べて0.0018ドル程度のユーロ安水準だった。米雇用統計の結果後はドル売りが進み、11月29日高値の1.0597ドルを上抜けると目先のストップロスを巻き込みながら1.0630ドルまで買い上げられた。ただ、ベラルーシのルカシェンコ大統領から新たな中距離弾道ミサイルシステム提供を要求されたことに対して、プーチン露大統領が「配備は可能」と発言し、地政学リスクが高まると一転下落。FRB高官からタカ派的な発言が続いたこともドルの買い戻しにつながり、4時過ぎには日通し安値となる1.0542ドルまで下落した。
 カナダドルは軟調。11月カナダ雇用統計で失業率が6.8%と2021年9月以来の水準まで悪化するとカナダ長期金利の低下とともにカナダドル安が進行。対ドルでは1.4165カナダドル、対円では105.83円まで値を下げた。

 ユーロ円は4営業日ぶりに反落。終値は158.55円と前営業日NY終値(158.91円)と比べて36銭程度のユーロ安水準だった。米雇用統計直後には一時159.58円まで値を上げたが、ドル円の下落やユーロドルの失速につれる形で158.10円まで売り込まれた。その後は引けにかけて158円台前半から半ばでのもみ合いに終始した。

本日これまでの参考レンジ 
ドル円:149.37円 - 150.70円
ユーロドル:1.0542ドル - 1.0630ドル
ユーロ円:158.10円 - 159.58円


(越後)
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