欧州マーケットダイジェスト・9日 株まちまち・円安

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=151.33円(9日15時時点比△1.37円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.90円(△1.88円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0566ドル(△0.0029ドル)
FTSE100種総合株価指数:8352.08(前営業日比△43.47)
ドイツ株式指数(DAX):20345.96(▲38.65)
10年物英国債利回り:4.270%(▲0.005%)
10年物独国債利回り:2.121%(△0.013%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
11月スイスSECO消費者信頼感指数
        ▲37.2      ▲37.0

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は堅調。中国がより積極的な財政政策を実施するとの報道をきっかけに投資家心理が楽観に傾くと、リスク・オンの円売りが優勢となった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.19%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、3時前に一時151.35円と11月29日以来の高値を付けた。

・ユーロ円はしっかり。中国政府が金融政策のスタンスを「穏健な」から「適度に緩和的」に変更したことを受けて、投資家がリスク選好姿勢を強めると円売り・ユーロ買いが優勢になった。前週末の高値159.58円を上抜けて一時160.00円まで上値を伸ばした。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時193.41円、豪ドル円は97.80円、NZドル円は88.99円、カナダドル円は107.17円、メキシコペソ円は7.51円、南アフリカランド円は8.54円まで値を上げた。

・ユーロドルは下値が堅かった。アジア市場では一時1.0532ドルまで値を下げたものの、欧米市場に入ると買い戻しが優勢に。中国での政策期待を背景にリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.0594ドルまで値を上げた。ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たため、上値も限定的だった。

・ロンドン株式相場は反発。中国がより積極的な財政政策を実施するとの報道を受けて投資家心理が上向くと、英株にも買いが入った。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株も底堅く推移した。

・フランクフルト株式相場は8日ぶりに反落。中国がより積極的な財政政策を実施するとの報道で買いが先行したものの、すぐに失速した。前週末までに7日続伸し史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。個別ではラインメタル(5.95%安)やボノビア(3.47%安)、ドイツテレコム(2.12%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。