ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、3日ぶり反発

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は151.21円と前営業日NY終値(150.00円)と比べて1円21銭程度のドル高水準だった。中国共産党指導部はこの日、金融政策のスタンスを「穏健な」から「適度に緩和的」に変更すると発表。財政政策についても「より積極的な」とし、従来の「積極的な」から表現を強めた。中国の景気浮揚期待を背景に投資家心理が楽観に傾くと、リスク・オンの円売りが優勢となった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.20%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、3時前に一時151.35円と11月29日以来の高値を付けた。

 ユーロドルは小幅ながら続落。終値は1.0554ドルと前営業日NY終値(1.0568ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ安水準だった。中国での政策期待を背景にリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0594ドルと日通し高値を付けたものの、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると失速した。5時30分過ぎには一時1.0547ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円は反発。終値は159.57円と前営業日NY終値(158.55円)と比べて1円02銭程度のユーロ高水準。中国がより積極的な財政政策を実施するとの報道を受けて投資家がリスク選好姿勢を強めると、円売り・ユーロ買いが優勢になった。前週末の高値159.58円を上抜けて一時160.00円まで上値を伸ばした。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時193.41円、豪ドル円は97.80円、NZドル円は88.99円、カナダドル円は107.17円、メキシコペソ円は7.51円、南アフリカランド円は8.54円まで値を上げた。

本日の参考レンジ
ドル円:149.69円 - 151.35円
ユーロドル:1.0532ドル - 1.0594ドル
ユーロ円:157.87円 - 160.00円

(中村)
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