ロンドン為替見通し=クリスマス・イブ、流動性の薄さに注意しながらの取引

 本日のロンドンタイムでは流動性の薄さに注意しながらの取引となりそうだ。クリスマス・イブでドイツやスイス、そしてノルウェーとスウェーデンも休場。英国やフランスなどは株式・債券市場が短縮取引のため、為替も参加者は少ないだろう。米国も為替は通常通りとされながらも、株式・債券・商品市場が短縮取引であり、金融市場全般の動意は高まりづらい。

 欧州からはこれといった経済指標の発表もなく、要人発言も予定されていない。地政学リスクとしては、北朝鮮兵の参加でウクライナ・ロシア戦争の更なる泥沼化は懸念される。しかしながら、北大西洋条約機構(NATO)対ロシア全面対決への警戒感が高まらなければ、相場全般に落ち着いた動きとなるか。

 なお本日のロンドン16時のフィキシング後になるものの、米財務省が5年債入札を実施する。米国勢が参入する欧州午後には、入札を控えて米債券の需給に変化が見られるかもしれない。米・中長期金利が上下どちらかに基調を強めるようであれば、材料難のなかドル相場も値幅を拡大する場面がありそうだ。ユーロドルやポンドドルが直近レンジの端に絡むようだと、かなり神経質な動きとなるだろう。

 本日は予定されている金融当局者の講演はないが、昨日のラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁のようにインタビュー記事が報じられることもあるため、ニュースヘッドラインには気を付けておきたい。英FT紙は昨日、ラガルド総裁の見解「インフレ目標達成に近づいているものの、サービス価格が要注意」や「トランプ次期米大統領による関税の脅しに対し欧州が報復することには反対」を伝えた。


想定レンジ上限
・ユーロドル、20日高値1.0448ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・基準線1.2644ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、11月22日安値(年初来安値)1.0335ドル
・ポンドドル、12月20日安値1.2476ドル

(小針)
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