欧州マーケットダイジェスト・15日 株高・金利低下・円高・ポンド安
(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=156.54円(15日15時時点比▲0.77円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.02円(▲0.90円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0286ドル(▲0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:8301.13(前営業日比△99.59)
ドイツ株式指数(DAX):20574.68(△303.35)
10年物英国債利回り:4.731%(▲0.158%)
10年物独国債利回り:2.560%(▲0.092%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
12月独卸売物価指数(WPI)
(前月比) 0.1% 0.0%
12月英消費者物価指数(CPI)
(前月比) 0.3% 0.1%
(前年比) 2.5% 2.6%
CPIコア指数
(前年比) 3.2% 3.5%
12月英小売物価指数(RPI)
(前月比) 0.3% 0.1%
(前年比) 3.5% 3.6%
12月仏消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比) 0.2% 0.2%
(前年同月比) 1.3% 1.3%
11月ユーロ圏鉱工業生産
(前月比) 0.2% 0.2%・改
(前年比) ▲1.9% ▲1.1%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは上値が重かった。米重要指標の発表を控えてしばらくは1.0300ドルを挟んだ狭いレンジでのもみ合いが続いていた。ただ、NYの取引時間帯に入り、12月米消費者物価指数(CPI)が前年比2.9%上昇と市場予想通りの結果となり、エネルギーと食品を除くコア指数が前年比3.2%上昇と予想の3.3%上昇を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化。22時30分過ぎに一時1.0354ドルと日通し高値を更新した。
ただ、一目均衡表基準線が位置する1.0359ドルがレジスタンスとして働くと失速した。対欧州通貨中心にドル買い戻しが進んだ流れに沿って一時1.0260ドルと日通し安値を更新した。
・ドル円は下げ渋り。米労働省が発表した12月米CPIが概ね市場予想通りの結果となったほか、1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を大幅に下回ると米長期金利が大幅に低下。全般ドル売りが優勢となり、23時30分前に一時155.95円と昨年12月19日以来の安値を付けた。
市場では「米インフレ再加速への懸念がいったん後退した」との受け止めから、米長期金利の指標となる米10年債利回りは4.63%台まで急低下した。
ただ、売りが一巡するとじりじりと下値を切り上げた。対欧州通貨中心にドルの買い戻しが進んだ流れに沿って、1時30分過ぎには156.74円付近まで持ち直した。
・ポンド円は軟調だった。12月英CPIが前月比0.3%/前年比2.5%と予想の前月比0.4%/前年比2.6%を下回ったうえ、コア指数が前年比3.2%と予想の3.4%を下回ると、英長期金利の大幅低下とともにポンド売りが広がった。1時30分過ぎには一時191.10円と日通し安値を付けた。ポンドドルも一時1.2163ドルまで売られる場面があった。
なお、テイラー英中銀金融政策委員会(MPC)委員は「生産のさらなる弱体化と急速なディスインフレのリスクを認識」「リスクバランスの変化に対する保険の必要性」「リスクは下振れ方向に偏っている」「予防的に金利を引き下げることは理にかなっている」と述べたほか、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は「英中銀当局者は今後1年で5-6回の利下げが必要になると警告している」と報じた。
・ユーロ円は下落。ドル円の下落につれたほか、ユーロドルの失速に伴う売りが出て一時160.80円と日通し安値を更新した。
・ロンドン株式相場は4日ぶりに反発。12月英CPIが予想を下回ると、英中銀(BOE)が利下げに動きやすくなるとの思惑から英長期金利が低下。投資家心理が改善し、株買いが優勢となった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、バークレイズやロイズ・バンキング・グループなど金融株が値上がりした。
・フランクフルト株式相場は続伸。英国や米国の長期金利が低下すると独長期金利も低下し、投資家心理が改善。株を買う動きが広がった。個別ではバイエル(5.75%高)やボノビア(4.43%高)、ブレンターク(4.39%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。英CPIの下振れを受けて英国債が買われた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=156.54円(15日15時時点比▲0.77円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.02円(▲0.90円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0286ドル(▲0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:8301.13(前営業日比△99.59)
ドイツ株式指数(DAX):20574.68(△303.35)
10年物英国債利回り:4.731%(▲0.158%)
10年物独国債利回り:2.560%(▲0.092%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
12月独卸売物価指数(WPI)
(前月比) 0.1% 0.0%
12月英消費者物価指数(CPI)
(前月比) 0.3% 0.1%
(前年比) 2.5% 2.6%
CPIコア指数
(前年比) 3.2% 3.5%
12月英小売物価指数(RPI)
(前月比) 0.3% 0.1%
(前年比) 3.5% 3.6%
12月仏消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比) 0.2% 0.2%
(前年同月比) 1.3% 1.3%
11月ユーロ圏鉱工業生産
(前月比) 0.2% 0.2%・改
(前年比) ▲1.9% ▲1.1%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは上値が重かった。米重要指標の発表を控えてしばらくは1.0300ドルを挟んだ狭いレンジでのもみ合いが続いていた。ただ、NYの取引時間帯に入り、12月米消費者物価指数(CPI)が前年比2.9%上昇と市場予想通りの結果となり、エネルギーと食品を除くコア指数が前年比3.2%上昇と予想の3.3%上昇を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化。22時30分過ぎに一時1.0354ドルと日通し高値を更新した。
ただ、一目均衡表基準線が位置する1.0359ドルがレジスタンスとして働くと失速した。対欧州通貨中心にドル買い戻しが進んだ流れに沿って一時1.0260ドルと日通し安値を更新した。
・ドル円は下げ渋り。米労働省が発表した12月米CPIが概ね市場予想通りの結果となったほか、1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を大幅に下回ると米長期金利が大幅に低下。全般ドル売りが優勢となり、23時30分前に一時155.95円と昨年12月19日以来の安値を付けた。
市場では「米インフレ再加速への懸念がいったん後退した」との受け止めから、米長期金利の指標となる米10年債利回りは4.63%台まで急低下した。
ただ、売りが一巡するとじりじりと下値を切り上げた。対欧州通貨中心にドルの買い戻しが進んだ流れに沿って、1時30分過ぎには156.74円付近まで持ち直した。
・ポンド円は軟調だった。12月英CPIが前月比0.3%/前年比2.5%と予想の前月比0.4%/前年比2.6%を下回ったうえ、コア指数が前年比3.2%と予想の3.4%を下回ると、英長期金利の大幅低下とともにポンド売りが広がった。1時30分過ぎには一時191.10円と日通し安値を付けた。ポンドドルも一時1.2163ドルまで売られる場面があった。
なお、テイラー英中銀金融政策委員会(MPC)委員は「生産のさらなる弱体化と急速なディスインフレのリスクを認識」「リスクバランスの変化に対する保険の必要性」「リスクは下振れ方向に偏っている」「予防的に金利を引き下げることは理にかなっている」と述べたほか、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は「英中銀当局者は今後1年で5-6回の利下げが必要になると警告している」と報じた。
・ユーロ円は下落。ドル円の下落につれたほか、ユーロドルの失速に伴う売りが出て一時160.80円と日通し安値を更新した。
・ロンドン株式相場は4日ぶりに反発。12月英CPIが予想を下回ると、英中銀(BOE)が利下げに動きやすくなるとの思惑から英長期金利が低下。投資家心理が改善し、株買いが優勢となった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、バークレイズやロイズ・バンキング・グループなど金融株が値上がりした。
・フランクフルト株式相場は続伸。英国や米国の長期金利が低下すると独長期金利も低下し、投資家心理が改善。株を買う動きが広がった。個別ではバイエル(5.75%高)やボノビア(4.43%高)、ブレンターク(4.39%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。英CPIの下振れを受けて英国債が買われた。
(中村)