ロンドン為替見通し=トランプ米大統領の就任式控えて動きづらい展開か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルとポンドドルは、ニューヨーク市場がキング牧師誕生日のため休場となり、トランプ米大統領の就任式が開催されるため動きづらい展開が予想される。

 本日は、16時に12月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比+0.3%)、19時に11月ユーロ圏建設支出が発表され、23時にはブイチッチ・クロアチア中銀総裁、23時30分にはホルツマン・オーストリア中銀総裁の講演が予定されている。

 両者ともこれまで、性急な利下げには否定的な見解を示しており、本日も同様のややタカ派的な見解が予想される。

 第2次トランプ米政権では、英国や欧州に対するトランプ関税の引き上げや北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する防衛費を国内総生産(GDP)比5%相当とすべきとの要請により、ユーロやポンドへの売り圧力が強まることが警戒されている。

 さらに、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(BOE)は、景況感悪化懸念から追加利下げの可能性が高まりつつあることも、売り要因となっている。

 また、ロシアの国営ガス会社ガスプロムがウクライナを経由したロシア産天然ガスの欧州向け供給を停止したことで、欧州のエネルギー安全保障の懸念が強まっている。
 今後の欧州の景況感悪化やエネルギー価格の上昇要因となることが警戒されるため、ユーロ売り要因となる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0356ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:161.09円(1/16高値)
・ポンドドル:1.2297ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:192.95円(日足一目均衡表・雲の下限)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0239ドル(1/14安値)
・ユーロ円:159.73円(1/17安値)
・ポンドドル:1.2100ドル(1/13安値)
・ポンド円:189.34円(1/17安値)


(山下)
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